〜めらめらとからから 編〜

ひゃーお。ひゃーお、ひゃーお。
恐ろしく、気持ちが、世の中が、てんてこまいである。誰がこんな世界を想像しただろう。目に見えない存在にこんなにも支配され、そいつらに左右され、脅かされる今日が来ることを、夢にも思っていなかった。
そんな、こんな、毎日が来て、変わったことは沢山あるが、変わらないものの方が多いことにわたしは気がついた。今日も、水はうまいし、朝は起きれないし、わたしは白米が大好きだ。空は青いし、夜中の工事は終わらないし、相変わらず踏切は無愛想だ。そんな毎日を繰り返してる。
きっとあなたもそうだろう。変わってしまったものに戸惑う毎日と変わらないものをまたひとつ知っていく毎日を、ただ淡々と過ごしているだろう。
イベントやツアーは中止や延期になり、ライブは配信ライブになった。画面さえあればライブを見てもらえる今がある。でも配信ライブは配信ライブでしかないことをわたしもあなたも知っている。わるいこともあるし、そのなかにもいいことがある。
ルクア大阪で行われるはずのシンラ企画の周年イベント。これも、イベント直前にルクアでの開催を急遽東京のスタジオからに変更して、配信ライブとしておこなった。わたしはMCで丸2日参加し、イベント2日目にはチャラン・ポ・ランタンとしてライブパートで歌った。
画面越しにしか語りかけられないこと、配信だからこそどこにいるひとでも見ることができること、色んな発見があった。新しいことと、新しくしなくてはならないことが急に合わさるとテンパりがちだけど、このときにテンパらず成功させる唯一のチカラが存在することを知った瞬間でもあった。ひととひととの「想い」や「情熱」である。それさえあれば、何があっても乗り越えられる。このイベントを経て、そう思った。それが私の想ひ出。
今日も今日とて、食べた後にすぐ寝っ転がっているわたしだけれど、夢や希望や、はやく歌いたい という情熱が消えて冷めてゆくわけではない。変わっていく毎日と、変わらない毎日のあいだで、めらめらと静かに燃えるものは、わたしにも、あなたにも、きっとある。コンタクトが乾いた。アディオス。

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