2020/2/20
連載コラム
なんということでしょう。
こんなわたしの連載に、誰が未来を感じていたでしょうか。
今回で、まさかまさかのvol.50!拍手!わたしを産んでくれたわたしの母ですら、vol.8くらいから読まなくなったことでお馴染みのこの連載が、50回目を迎えます!
これは大変喜ばしいことです。
わたしがこの連載を始めた頃、毎月毎月「これは誰が読んでいるんだ、どうせ誰も読んでいないんだ」と書き続けていました。
そうしたある日そんなわたし宛に「わたしは読んでいます」というハガキ(今時珍しい)が数枚、届いたことがあったのを今でも覚えています。
たった今、“数枚”と格好を付けてみましたが正直に言うと2枚です。1枚以上だ。だからそれは立派な、“数枚”だ。
あのハガキを送ってくれた誰かは未だに読み続けてくれているのでしょうか。
誰かが読んでいても読んでいなくとも、わたしはこの連載が今日までこうして続いてくれているのでどちらにしても嬉しいですし有難いのですが、こうして決まり事を(たまに締め切りすっぽかしながら)毎月なんとか続けられていること、そもそも連載をわたしに持たせてくださったKEP自体に、感謝しています。
誰だかわからない誰か、今日までありがとう。
いつかvol.1からまとめたものを本かなにかにしたい。
手にしたひとは、「このようなどうしようもない人間もこうして生きている」ということに希望が持てるだろうし、手にしたわたしは、何十年もあとに読んで「ああ、今とひとつも変わらない。ここに来るまで1ミリの成長も無し!」と言って自分の人生ごと笑えるだろうと思う。
できれば温かいお茶を飲みながら。
うん、しあわせな未来だ。
さて、そんなこんな言っているわたしなんかにも2020年がやって来た。やって来たんだ。
先日、川崎市の成人式で歌ってきた。
さすがは広い川崎市。
入れ替え制の2まわしの2ステージ。
わたしたち姉妹は千葉生まれ、東京育ち、のち川崎育ちの、東京在住だ。
中学時代と高校時代は川崎市で過ごしている。
そんなご縁もあってか、今回川崎市の成人式。
わたしら2人とも、自分がハタチの時に成人式に出席しなかったので、わたしたちにとっても人生初めての成人式。
嬉しかった。
大きなアリーナいっぱいに新成人の皆様。
みんな一生懸命に歌を聴いてくれているのが、こちらにも伝わった。
そんなことないと例え言われたとてわたしにはそう伝わった。
そんなライヴ、未来あるキラキラとした新成人の皆様にわたしたちが選曲した最後の曲は「スーダラ節」。
ハタチから何が変わるか。何も変わらない、いいやそんなことはない。
お酒が解禁されるんだ。これは大きな変化である。
色んな発見があるでしょう、色んな失敗があるでしょう、それでも生きてゆくんです。
そういう想いで歌った。
新成人の皆様の顔が心なしか不安そうに見えた。
それが私の想ひ出。
不安に思うことはない、なにもない、なにせこんなわたしでも今日を生きているのだから。
しあわせな今だ。
そうして胸を張って、わたしは叫んだのである。「あ~、やめられねぇっ!」
バックナンバー
・チャラン・ポ・ランタン Vo.ももの私の想ひ出のショウ Vol.50
・チャラン・ポ・ランタン Vo.ももの私の想ひ出のショウ Vol.48
・チャラン・ポ・ランタン Vo.ももの私の想ひ出のショウ Vol.47
・チャラン・ポ・ランタン Vo.ももの私の想ひ出のショウ Vol.46
・チャラン・ポ・ランタン Vo.ももの私の想ひ出のショウ Vol.45
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