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チャラン・ポ・ランタン Vo.ももの
私の想ひ出のショウ Vol.42

2019/6/20

連載コラム

知らないことこそ編

恥ずかしい。

生きていると、間違うことって沢山ある。

しかし間違えることは恥ずかしいことじゃあ、ない。ならば、何が恥ずかしいのか。

知らないこと、である。知らないことこそ、恥ずかしいことなのである。
私はこの連載が始まってから3年と半年間ここに来るまでずっと、あることを知らずにこの連載を書き続けて来たのだ。それは何か。

「文字数制限」である。この連載に、文字数制限、というか文字数が予め指定されていることを知らずに41回も文章を書き続けて来たのである。そもそも文字数制限の無い連載など何処にあるか。もっと早くに気付くべきであった。恥ずかし過ぎると人は笑いが止まらなくなることを、初めて知った。前回の私の書いた文章が指定されている数より1000文字もオーバーしていたようで、編集部の方からこれ以上見た事がないくらい御丁寧なメールを頂き、そこで初めて文字数が限られていたことを知ることになるのだが、申し訳無さと恥ずかしさとで押し潰されてしまうかと思った。結果笑いが止まらなかった。何が問題って、他でも無い、オーバーしているその1000字は全く必要の無い1000字だということである。このどうでもいい内容の為に編集部の方たちは何年もそれ言えずにいたのかと思うと申し訳なくて申し訳なくて、申し訳なくて笑いが止まらなくなるのである。

そんなことを経ての今現在は全国ツアー中。最新のアルバム「ドロン・ド・ロンド」を引っさげてのツアー。

そのアルバムのビジュアル、つまり衣装もメイクも、ジャケットと同じもので全国まわっているのである。民族衣装に民族メイク、完全体で歌っているのである。しかし、先日の郡山公演。順調にライヴも進んでいき後半に突入した時。相方の顔を見て、その瞬間にあることを知るのである。

「そばかすを描き忘れている」。

ジャケットの写真を見ていただけたらお分かりいただけると思う、今回のツアー、顔中に大量のそばかすを描いていてそれが自分的にかなり気に入っていて気合いを入れて毎公演楽屋でそばかすを描いていたはずが、思いっきり忘れていたのである。しかも、誰も気付いていない。お客さんも相方もメンバーもスタッフも。かなしいかな、そばかすの存在を大切にしていたのは自分だけだったのである。そんな私が描き忘れていることを知らずに歌っていたってんだからもう恥ずかしかった。それが私の想ひ出。

知らずにいること、それこそが恥。

胸に刻んで今後のライヴでは今後の連載では丁寧に必要とされていないそばかすを丁寧にどうでもいい文章を描いて書いていこうと思う。アディオス。

バックナンバー
チャラン・ポ・ランタン Vo.ももの私の想ひ出のショウ Vol.41

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