詳細検索
  1. ホーム
  2. KEPオンライン
  3. 「BRANDON LEE ミュージカルシンフォニーコンサート」特集 第3弾!俳優 ミン・ウヒョク インタビュー
詳細検索

KEP ONLINE Online Magazine

「BRANDON LEE ミュージカルシンフォニーコンサート」特集 第3弾!俳優 ミン・ウヒョク インタビュー

2023/6/16

インタビュー

BRANDON LEE ミュージカルシンフォニーコンサート フランケンシュタイン&ベン・ハー

イ・ソンジュン監督の言葉を借りると「信じられない俳優」ミン・ウヒョクさん。「イケメンで、格好よくて、演技も歌も上手な、僕らが自慢する俳優」と太鼓判を押してご紹介してくださいました。ミュージカルからドラマまで幅広くご活躍ですが、これまでにご出演されたミュージカルもとにかく豪華。2022年には、日本でも大人気のドラマ『愛の不時着』のミュージカル版で、リ・ジョンヒョク役を演じています。『ベン・ハー』ではベン・ハーとメッサラ二役を、『フランケンシュタイン』ではビクター・フランケンシュタインを演じました。両作品の魅力や、イ・ソンジュン監督の楽曲の特徴、ミュージカルとの出会いや歌声の秘密、コンサートに向けた思いなどを聞きました。

『ベン・ハー』雄大なストーリー、『フランケンシュタイン』同性間のロマンスが魅力

――『ベン・ハー』の作品の魅力についてお聞かせください。

『ベン・ハー』『フランケンシュタイン』両作品に出演しているのですが、どちらも復讐のストーリーで、緊張感が強い作品です。『ベン・ハー』は、今出演している『英雄』とはまた違った力強さがあり、最初から最後まで、いつの間に時間が過ぎたのか分からないくらい、とても緊張感のある、雄大なストーリーだと思います。

――『ベン・ハー』ではベン・ハーとメッサラの二役を演じたことはいかがですか?

二役演じてみて、特別な経験ができました。初めて出演してメッサラを演じた時は、自分の欲や野望のために人を裏切る気持ちを理解するのが難しかったです。次に出演した時にベン・ハーを演じてみて、どうしてメッサラがそうしなければならなかったかを、初めて理解しました。メッサラの演技をしたことが、ベン・ハーを演じる上で力になりました。どちらもとても魅力的な役だと思っています。

――『ベン・ハー』の曲の魅力をお聞かせください。

イ・ソンジュン監督の曲には、『ベン・ハー』で初めて出会ったにも関わらず、すんなりと理解することができました。場面ごとの音楽のつながりがとても自然で、シーンごとの表現方法が、曲でよく表現されていたと思います。自分の感情を維持しながら演技するために、曲が力になりました。ミュージカルらしい音楽がとても魅力だと思います。

写真提供  EMKミュージカルカンパニー

――『フランケンシュタイン』の作品の魅力についてお聞かせください。

同性間のロマンスの部分が魅力だと思っています。ビクター・フランケンシュタイン(以降ビクター)が、愛する友人アンリを助けるという、一番大切なものを守るために、罪を犯すことが呪いになるストーリーですが、人間の意義や欲をこの作品から感じています。ビクターを演じながら、本当にたくさんの思いや感情が湧き上がってくる作品です。

――『フランケンシュタイン』の曲の魅力についてお聞かせください。

大事な人を殺したりもする、ちょっとグロテスクな部分もありますが、そういう部分が曲でよく表現されていると思います。この作品でイ・ソンジュン監督の曲に出会い、本当に尊敬の気持ちが湧き上がりました。人物の気持ちを表現するのに、曲がうまく使われていて、私たち俳優にとっても、とても力になりました。

イ・ソンジュン監督は日常生活で遭遇するいろいろな状況を音で繊細に表現する

――イ・ソンジュン監督を尊敬しているとのことですが、他の音楽監督と違うところは何ですか?

個人的にもすごく親しいのでよく会うんです。例えば、悲しい場面で雨が降るのを表現するのに、ミュージカルは舞台なので限界がありますよね。イ・ソンジュン監督は、そういう部分を楽器や音楽で表現するのに長けていると思います。日常生活で遭遇する、いろいろな状況を音で表現し、繊細に表現してくれる、そういう部分が特別な監督です。

――いろいろなミュージカルコンサートに出演されていますが、俳優として舞台に立って歌う時と比べて、ミュージカルコンサートで歌う時の違いは何ですか?

ミュージカルコンサートは、ミュージカルの作品に出てくるハイライトを見せるものですよね。ひとつの場面を観客が想像できるように表現するためには、すべて見せるというより、起承転結を場面的に見せなければならないので、感情を分けて表現しなければならない部分があります。コンサートでは、一曲に込めてすべて見せなければいけないので、うまく見せられるように努力しています。

――今回のコンサートに当たって、特別に準備していることはありますか?

『フランケンシュタイン』と『ベン・ハー』は僕が大好きな作品です。一番尊敬するイ・ソンジュン音楽監督、そして、会いたくて大好きな、訪れる度にいい思い出を抱く日本、全てが特別です。ときめく気持ちも大きいですし、そのために一生懸命努力しています。

写真提供  EMKミュージカルカンパニー

――今回共演するの皆さまとは、『フランケンシュタイン』『ベン・ハー』でも共演されましたが、皆さまへの思いをお聞かせください。

まず、僕の大好きなメンバーで、他の作品もご一緒している大切な方々です。観客の皆さまにも楽しみにしていただきたいのですが、『フランケンシュタイン』『ベン・ハー』を本当によく伝えることのできる素晴らしいメンバーなので、僕自身とても楽しみにしています。全員が最高に素晴らしい声の持ち主ですので、僕が頑張らなければいけません。

――日本からは、加藤和樹さんが出演されますが、どんな印象ですか?

写真で拝見すると、僕と似たような雰囲気ですね。共演をとても楽しみにしています。アンリも、ビクターも似合うと思います。

――加藤さんは日本でアンリを演じました。

元々は、僕もアンリのキャスティングを受けていたのですが、演出家がオーディションで見る度に「ビクターもよく合っているかもしれない」ということで、ビクター役になりました。

『愛の不時着』格好いい役プレッシャー、『ダーウィン・ヤング 悪の起源』とても難しかった

――これから日本で『愛の不時着』や『ダーウィン・ヤング 悪の起源』など、以前ミン・ウヒョクさんが韓国で演じられた作品の日本版を上演する予定があります。去年出演された『愛の不時着』のドラマは日本でも大人気でした。

『愛の不時着』は日本での公演が最初から予定されていて、とても期待していたのですが、コロナのせいもあって中止になってしまったので、すごく残念です。

――『愛の不時着』ドラマは日本でも凄く人気でした。『愛の不時着』ミュージカルでは、ドラマでヒョンビンさんの演じた役でしたが、リ・ジョンヒョク役はいかがでしたか?

作品の役名はリ・ジョンヒョクなのですが、ドラマで演じたヒョンビンさんが有名になっていますよね。「リ・ジョンヒョク役のミン・ウヒョクです」と自己紹介はするんですが、「ヒョンビンの役のミン・ウヒョクです」と自己紹介をすることもあります(笑)。本当に格好いい役なので、プレッシャーですね。

――『ダーウィン・ヤング 悪の起源』を演技する時はいかがでしたか?

韓国ではもう終わりましたが、すごくいい作品です。音楽も、表現すること自体も、とても難しかったので、日本の俳優さんたちがどうやって演技をするのかが気になります。韓国の作品であるにも関わらず、日本に合う作品であるとも感じます。楽しみです。
(2023年6月16日現在上演中)

――来日されるのは、2018年の「ファンタスティック・ミュージカルコンサート2018」以来だと思いますが、思い出に残っていることはありますか?

日本のファンの方々が、僕たちの歌う曲を一生懸命聴こうとしてくれる姿勢が、記憶に強く残っています。イベントもたくさん開催して、ファンの方々ところに直接行ってハグしたりと、触れ合いもあったのですが、その反応が面白かったです。歌を歌いながら見せるというより、観客と一緒になってコンサートを楽しんでいたイメージがあります。本当に楽しい公演でした。また行きたいです。

『レ・ミゼラブル』アンジョルラス役で鳥肌が立つくらい感動、「神はいる」という希望

――ミン・ウヒョクさんのパーソナルな部分について伺いたいのですが、過去に出演したミュージカルの中で、特に印象に残っている作品はありますか?

『レ・ミゼラブル』です。

――『レ・ミゼラブル』のどんなところが大好きですか?

僕が演じたアンジョルラス役は、最後死ぬ前に決意をして、自分たちの敗北が分かっているにも関わらず、最後まで旗を振っています。そういう場面に、鳥肌が立つくらい感動しました。

――『レ・ミゼラブル』は、祈りや神との対話という作品のテーマも大きいと思うのですが、どう思われますか?

僕も同じように感じますし、そういうメッセージの部分もありますが、神様に祈ることよりも、人間が生きていく上で、「希望! 希望! 希望!」と考えながら演じていました。神様が自分たちに希望をくれる、「神はいる」という希望です。

どんな状況でもすぐに歌を歌える状態にするために、いつでも準備している

――ミュージカル俳優を志そうと思ったきっかけや、ミュージカルに出会ってよかったと思っていることはありますか?

元々は野球選手でした。負傷で野球を辞めてから、次に自分が得意だったのが歌でした。僕が歌を歌うと、周りの皆さんが喜んでくれたんです。人に喜びを与えたくて、歌手にならなければいけないと思い、偶然にもミュージカルという分野を知りました。ミュージカルは歌を歌うだけではなく、作品のメッセージを伝えることが重要だと知り、そういう部分に強く魅力を感じて、ミュージカル俳優になろうと思いました。

――ミン・ウヒョクさんの歌声には特別な力があると思うのですが、歌の技術面や、歌を伝えるために、日々心がけていることはありますか?

ありがとうございます。特別なことをしているというより、むしろいつでも歌える準備をしています。どんな状況でもすぐに歌を歌える状態にするには、すごく準備が必要なんですが、それができるように、いつでも準備をしています。例えば友達とおしゃべりをしている時であっても、自分の声を維持していこうと意識しながら会話をしています。

――日々の生活と歌は、常にセットなんですね。

その通りです。今も、公演ですぐに歌を歌えるように準備をしながら、インタビューに答えています。

ときめく気持ちで準備、日本で多くの公演をして皆さまにたくさんお会いしたい

――日本公演に向けた抱負をお聞かせください。

日本に行く度にいい思い出が残っているので、今回も特別な公演になるように、ときめく気持ちを持ちながら準備をしています。『フランケンシュタイン』は、日本でも本当に愛されている作品ですよね。『フランケンシュタイン』も『ベン・ハー』も、もっと皆さまに好きになってもらえるように、最善を尽くしたいと思います。

――最後に、コンサートやその後のご活動にむけて、メッセージをお願いいたします。

これから日本で多くの公演をしたいと思っています。そのためには、日本の皆さまに僕をたくさん応援していただかなければならないので、応援していただけるように、韓国でも努力して、日本の公演をたくさん演じていきたいと思っています。日本の皆さまに、たくさんお会いしたいです。

(取材・文:岩村美佳)

 
【ミン・ウヒョク プロフィール】

ミュージカルからドラマまで幅広く活躍中!ミュージカル『フランケンシュタイン』『ベン・ハー』では欠かせない存在となっている。『ベン・ハー』は初演から出演。

◆ドラマ KBS 貴方が願いを言ったら(2022) MBC 瑕疵する人間たち(2019) JTBC 第三の魅力(2018) MBC 最初の男(2012) OCM ヴァンパイア検査(2012) JTBC ドクターチャ·ジョンスク(2023)

◆映画 トゥーランドット(2021)

◆ミュージカル「愛の不時着」(2022) 「砂時計」(2022) 「フランケンシュタイン」(2019,2021-2022) 「ダーウィン・ヤングの悪の起源」(2021) 「マリアントワネット」(2021) 「あの日々(2020)「英雄本色」(2019-2020) 「ジキルとハイド」(2019) 「アンナカレリナ」(2019,2018) 「ベン・ハー」(2019,2017) 「ウィキッド」(2016) 「アイーダ」(2016) 「レ・ミゼラブル」(2015) 「英雄」(2022-2023)

◆SNS
Instagram:@min_woohyuk

 

BRANDON LEE
ミュージカルシンフォニーコンサート
フランケンシュタイン&ベン・ハー

■作曲 BRANDON LEE  /  指揮 イ・ソンジュン
■出演
韓国キャスト:ユ・ジュンサン(大阪公演のみ) 
       KAI
       パク・ミンソン
         ミン・ウヒョク(東京公演のみ)
日本キャスト:加藤和樹
■演奏   
東京公演:東京フィルハーモニー交響楽団
大阪公演:関西フィルハーモニー管弦楽団

▶▶オフィシャルサイト
▶▶Twitter

東京公演

|日時|2023/06/17(土) 18:00
|会場|文京シビックホール 大ホール
▶▶ 公演詳細

大阪公演

|日時|2023/06/17(土) 18:00
|会場|文京シビックホール 大ホール
▶▶ 公演詳細

  

\関連記事はこちら/

■2023/6/9
「BRANDON LEE ミュージカルシンフォニーコンサート」特集 第1弾!作曲家 BRANDON LEE(イ・ソンジュン)インタビュー

READ MORE ≫

■2023/6/10
「BRANDON LEE ミュージカルシンフォニーコンサート」特集 第2弾!俳優 パク・ミンソン インタビュー

READ MORE ≫

■2023/6/18
「BRANDON LEE ミュージカルシンフォニーコンサート」特集 第4弾!俳優 ユ・ジュンサン インタビュー

READ MORE ≫

一覧へ戻る