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伊藤 蘭、全国ツアー開催直前インタビュー。キャンディーズ時代を経てソロ歌手として再び音楽と向き合うポップなレジェンド

2024/8/24

インタビュー

伊藤 蘭 〜Over the Moon〜 コンサートツアー 2024-2025

アイドルグループのキャンディーズで一世を風靡し、解散後は女優として活躍してきた伊藤蘭。5年前にソロ歌手として音楽界に再降臨し、大きな注目を集めている。昨年のデビュー50周年のアニバーサリーイヤーを経て、気持ちも新たに臨むコンサートツアーが、8月25日(日)大阪・フェスティバルホールからスタートし、来年にかけて行われる。その皮切りとなる大阪公演を前に色々と話を聞いた。

―キャンディーズが解散したのが1978年。それからは女優としての仕事、子育てなどで長い間音楽の世界からは遠ざかっていた蘭さん。それがなんと2019年にアルバム「My Bouquet」をリリースしてソロ歌手デビューされました。その決断に至った思いとは。

「それ以前からもスタッフから『そろそろ歌をやってみない?』といったお声掛けはあったのですが、その頃は私が時間的にも余裕がなかなかなくて。でもやるなら年齢的にもこれがラストチャンスだろうし、あとで後悔はしたくないと決断しました。」

一不安はありませんでしたか。

「なかったと言えば嘘になりますが、夫の水谷豊は『いい話だと思うよ。蘭さんの世界が広がると思う』と、娘の趣里は『やった方が絶対いい』と家族が賛成し背中を押してくれたので嬉しかったです」

―これまで3枚のソロアルバムをリリースしていますが、キャンディーズ時代と比べて音楽との向き合い方に変化はありますか。

「やはりキャンディーズの頃は与えられた曲をキャンディーズのランというキャラクターで歌っていたわけですが、今は自分の音楽をゼロから創っていく喜びというか、スタッフと一緒にあれこれ意見を交わしながら最高の曲に仕上げていくプロセスがすごく楽しいです」

―ライブでのバンドメンバーの顔ぶれを見るとキャリア豊富な一流のミュージシャンが揃っており、それをまとめているバンマスであり音楽監督はキーボード奏者の佐藤準さんです。

「準さんはかつてキャンディーズの曲でピアノを弾いていただいた事もある方で、年齢的にも私と同世代なんです。しかも準さんがメンバーだったSMOKY MEDICINEというロックバンドのデビューがキャンディーズと同じ1973年。あれやこれやととても強いご縁を感じていますし、私の3枚のアルバムのプロデューサーでもあり、全幅の信頼を置いています。」

―アルバムでは蘭さんは作詞も手がけておられます。

「私の場合は曲先です。いただいたメロディから色々なイメージをふくらませながら言葉を紡いでいって作る感じですね」

―これまで開催したコンサートツアーのサブタイルには、My Dear Candiesのように必ずキャンディーズの名が入ってます。

「やはり私の身体の半分はキャンディーズでできてますから(笑)。ソロデビュー後にミキちゃん(藤村美樹)と一緒にキャンディーズの曲をたくさん聴き直す機会があって。改めて感じたのは、ヒット曲でなくてもシングルのB面曲やアルバムの中の曲とかいい曲がいっぱいあるということ。どれも色褪せてなく輝いていて、その一曲一曲が私の財産であり宝物です」

―最新の宝物となる新曲が「風にのって~Over the Moon」(8/21リリース)。

「タイトルは、デビュー50周年の昨年12月に上梓した私の初のエッセイ本「Over the Moon~わたしの人生の小さな物語」からつけました。“嬉しくて月を超えて宇宙へ飛び出していきそう”というコンセプトに通じる開放感、高揚感のある楽曲になっています」

―今回のツアータイトルにもなってますね。

「コンサートの演奏曲目は、ソロ曲とキャンディーズの曲がほぼ半々。『やさしい悪魔』と『アン・ドゥ・トロワ』は新しいアレンジでお届けします。コンサート会場の中は非日常空間。ツアータイトルのように、皆さんと一緒に楽しくてワクワクが止まらない!そんな時間を過ごせたらと思います。大阪のお客様は言わずともいつも盛り上がって下さるので、私も“負けへんで精神”で(笑)歌いますのでぜひお越し下さい」 

取材・文=石井誠

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