2024/6/20
インタビュー
――「Immersive Museum OSAKA 2024」を体験されて、いかがでしたか。
「すごかったですね。圧倒されました。絵の美しさと音の迫力、体全体を使って絵画に浸る感じがすごく新鮮でしたね。体感する前は、絵画をマッピングにするという発想がすごく素敵だなと思っていたんですけど、「没入する」という感覚がよくわからなくて。最初はどういうことなんやろうと思っていたんですけど、行ってみると「なるほど」と思うことがいっぱいありました。美術館は好きで、普段から行くのですが、だからこそ逆にちょっと勇気がいる一歩というか、「Immersive Museum」は知らない世界やったので、興味とワクワクはあっても一歩踏み込めなかったというか。だからこそ思い切って飛び込んでみてよかったです。」
――名画に詳しくなくても楽しめそうですか
「楽しめます! みんな1回は観たことある絵やったり、聞いたことある芸術家の作品だったりするので、入門編としてももってこいやし、知らないからこそ感じられるものもあると思うから、深く考えず、そのまま来てほしいです。」
――では、お散歩好きの観点からも楽しみ方を教えてください。
「足元を見ると面白いと思います。床にオリジナルのグラフィックが投影されていて、それが加わることで一気に世界が変わった感じがしました。絵をそのまま投影しているところもあれば、ちょっとイメージっぽくなっているところもあって、足元のデザインが面白かったです。カラフルなボーダーがつながっているとか、そういう演出もあります。あと、EDM系とかドラム系の音楽も流れていて。勝手なイメージで自然の音を使っているのかなと思っていたんですけど、音楽も作り込まれていました。その音響効果でさらに非日常感というか、異世界感がありましたね。」
――「Immersive Museum OSAKA 2024」は、「Dive in Art」というメッセージも大きく掲げています。正門さんがアートの世界にダイブするとしたら、どういう潜り込み方をしたいですか?
「芸術家の人となりを調べたり、学んだりするのは好きですね。特にその人の過去は絶対に見られないし、本人しか知り得ないことなので、気になりますよね。僕はそういうところから興味が出ると思います。」
――公式アンバサダーの就任は、若かりしゴッホを演じた舞台「ヴィンセント・イン・ブリクストン」(2022年)のご縁もあったそうで、「Immersive Museum OSAKA 2024」にもゴッホの『星月夜』が登場しますね。
「はい。すごく壮大でした。視覚だけじゃなくて、音とか(絵に)動きが足されていくと、やっぱり迫力が出ますね。たまに「おお!」ってなるときもありますよ。足元の絵が動いたりしたら引き込まれていく感じがして。浮遊感も出て面白かったです。」
――話は変わりますが、最近は何か絵画鑑賞されましたか?
「中之島美術館であった「モネ 連作の情景」を観に行きました。『睡蓮』がバーッと並んでいるところがあって、大きい風景画のイメージがあったのですが、一つ一つにフューチャーして描いてるものもあって、モネもすごく良かったです!」
――色の組み合せとか、ファッションに絵の影響を受けることはありますか?
「単純に美術館で買ったTシャツを着ています。」
――ミュージアムグッズもお好きですか?
「好きです! 「Immersive Museum OSAKA 2024」も、ポーチとしおりを買いたいなと思いました。」
――「Immersive Museum OSAKA 2024」のご感想と重複するかもしれませんが、「絵と向き合う」というような従来の鑑賞方法とは異なるデジタルアートには、どんな魅力を感じられますか?
「向こうのテンポで絵の方からやって来る感じが新鮮でしたし、「何これ!? 初めて観た!」という感動もありました。大きなサイズになって絵がやって来るので、「黒の中に緑が入ってる」とか、これまで気づかへんかった細かい配色とかもわかって面白かったです。そんな新しい発見があるのは、こういう没入型の強みなのかなと思います。そこにいるだけで全ての情報がやって来るというのは、すごくいい鑑賞スタイルだなと思います。」
――これから8月まで行われますね。最後に、公式アンバサダーとしてメッセージをお願いします。
「純粋に絵画を楽しみに来てもらってもいいですし、デート感覚でカジュアルに楽しんでもいいと思います。何より館内はすごく涼しいので、避暑感覚でゆっくりまったり芸術に触れてみてください!」