2019年4月に結成され、仙台を拠点に活動中のもりとさくまによる音楽ユニット、MELOGAPPA。YouTubeの公式チャンネルで『短調にしたら絶望感がすごい』『長調にしたらすごく明るい』『曲を合体』シリーズなど、“色々な角度から音楽を楽しむ”をコンセプトにカバー曲などを様々な角度で発信。視聴者を楽しませている。そんな2人に6月に行う初の野外ワンマンライブなどについて聞いた。

――結成されて5年くらいだと思いますが、着実にファンを増やし、ライブ活動を行ったり、公式アーティストブックが発売されるなど注目度を増しています。この未来は想像できていましたか？

もり「全然できていなかったです」

さくま「活動を始めた時は本当に何も考えていなくて、とにかく１個1個、動画を出していこうっていう感じだったんですよ。だから、ライブをすることも全然想像していなかったし、ましてや本を出版できるなんて考えていなかったので、不思議ですね」

もり「人生って本当に何があるのか分からないですね(笑)。最近、本当にそう思います。前回、大きなライブをさせて頂いた時も、自分の人生の中でまさかこんなに大勢の前で歌う機会があるなんて思っていなかったので、ありがたいなと思っています」

――活動のコンセプトを“色々な角度から音楽を楽しむ”にしたのは？

さくま「音楽を楽しむということにおいて、色々と面倒臭いことが多いなって感じていて。例えば、難しいことは分からないからちょっと敬遠するとか、こうしなければいけないとか、そういうのをたまに見かけるんですけど、そんなことを考えず、もっとみんな自由に音楽を楽しめたらいいのに、って思っていて。だから、僕らの動画を通して、みんなが音楽や知っている曲を色々な角度から楽しんでいく、そういう楽しみ方をしてもいいんだって思ってもらえたら嬉しいですね」

もり「私は頭が固いタイプで、それこそまさに『こうしなきゃいけない』、『ああしなきゃいけない』と思っているタイプの人間だと思うんですけど、それをいい意味で(さくまが)壊してくれて。確かにそんなにかしこまらなくてもいいなって思うようになりましたし、制約がなくなった気がしてちょっと楽になったというか、より音楽が楽しいって思えるようになりましたね」

さくま「感想で嬉しいのが、『昔、楽器をやってたんですけど、MELOGAPPAの動画を見て、もう一回楽器をやってみようかなと思って始めました』とか『音楽ってやっぱりいいなって思ったんです』みたいなことを言ってくれる人がたまにいて。そういう風に皆さんがちょっとでも音楽をより楽しめる助けになったらいいなと思っているので、そういう声はすごく嬉しいです」

――多分、おふたりが楽しんでいる感じが伝わっているというのも大きいのかもしれません。

さくま「それもあるんですかね(笑)。僕らは楽しいことをやっているだけですが(笑)」

もり「実際そうなんですよ。我々自身が楽しいからやっているっていうのがあるので(笑)」

――今年は新たな動きとしてクラウドファンディングをして、オリジナルアルバムCDを作られるんですよね？

もり「ついにです」

さくま「ようやく作ることになりました。オリジナル曲が聴きたいなんてなかなか言ってもらえることじゃないと思うので、すごく嬉しいなと思いつつ作れずにいたので、お待たせしましたという感じですね」

――進捗具合はいかがですか？

さくま「もりくんがめっちゃいい曲を作っているんですよ。もりくんは作詞、作曲初挑戦。ずっとやってみたいと言っていて、それを発表する場があるといいなって思っていたのもあったので早く聴いてもらいたいですね」

もり「ありがとうございます！　でも、もう弾切れですね(苦笑)。もう出し尽くしました。最初の曲を作った時は楽しかったんですけど、思っていた以上に難しくて(苦笑)。こっちの人(さくま)はポンポン作るんですよ。だから、すごいなって思っています」
さくま「苦しみの先に見える新しい境地を楽しみにしています(笑)」

――どんなアルバムになるのか楽しみです。そして、6月にMELOGAPPA史上、最大スケールという野外ライブが決まっています。

さくま「今回は、みんなで集まって大パーティーをしようや！みたいな感じでやれたらなと思って、タイトルも『YAON de PARTY』にしました。会場は大きいし、壮大なスケールでお送りするというチャレンジなんですけど、パーティーに遊びに来たよ～みたいな感じで気軽に来てもらえたら嬉しいです。ほんわかとした楽しいライブになったらいいなと思って、今ちょっと考えています」

――どういう曲が聴けるのか気になるところです。

さくま「YouTubeでやっている“色々な角度から楽しむ音楽”をライブでもやるっていうのがMELOGAPPAのライブの基本かなと思っていまして。前回ホールでやった時から1年ぐらい経っていますし、その間にも色々やってきたので、また新たな角度からの楽しい音楽をお見せしたいなと。CDを作っているということもあるので、早速その中からオリジナル曲を何曲かやれたらいいなと思っています」

――オリジナル曲の披露いいですね！　野外だからこその楽しみはありますか？

さくま「去年の感謝のおかえし全国ツアーでいろんな各地のイベントにも出させてもらった時に、野外で歌う気持ち良さを知りました。野外での主催ライブはやったことがないので、今までのライブに来たことがあるお客さんたちにもまた新鮮な気持ちで楽しんでもらえるんじゃないかなと、それがすごく楽しみです」

もり「天気を気にするのは初めてだよね。雨が降ったら来てくれる方はちょっと大変かもしれないですけど、それはそれで新鮮でいいかなと思っていますし、びしょ濡れで歌うっていうのもなんかいいなって。大阪はすごいリアクションも大きいですし、大阪でライブをするのは楽しいんですよ」

――大阪でまたいい思い出を作って頂きたいと思います。では、ライブの意気込みとメッセージをお願いします。

もり「我々も、来てくださる方も一緒に楽しい気持ちになれたらいいなって思うライブなので、何も気負わず、本当に遊びに来る気持ちで来てくれたらなと思います。一緒に楽しみましょう！」

さくま「よく『ライブに行きたいんですけど、一人で行っても大丈夫ですか？』って聞かれることがあって、その度に『最低でも僕ともりとあなた、3人で遊ぶ感じになるので大丈夫です。僕らと遊ぼうと思って来てください』と必ず答えています。今回もそういう風に気軽に遊びに来てもらえたら嬉しいです！」

TEXT：金子 裕希