メガヒット・ミュージカル『シカゴ』の来日公演が、5年ぶりに大阪に上陸。現在、ブロードウェイで史上1位のロングラン記録を更新中だ。2人の悪女によるスキャンダラスなシンデレラ・ストーリーに生演奏で贈る名曲ぞろいのナンバー、ボブ・フォッシーのダイナミックな振付をセクシーな衣装で魅せるダンス。おしゃれで刺さる大人のミュージカルに、今回初めてブロードウェイ・スターのマシュー・モリソンを迎えて上演する。大阪公演の公式アンバサダーに就任したLiLiCoが来阪、笑わせつつパワフルに作品への思いを語った。

――今回『シカゴ』大阪公演公式アンバサダーのお話を聞いた時はいかがでしたか？

「ビックリリコです！（笑）。ミュージカル『シカゴ』は、日本版も来日版も今までプライベ－トで観に行っていたので、あ、来たなってすごくうれしかった。でも、大阪のみなさんは私を知ってるかなと、ちょっと心配で。私、東京では映画コメンテーターというお仕事がメインですが、大阪の方に聞いたら「バラエティのクレイジーな姉ちゃんだ」と（笑）。あ、そういうイメージなんだと思って（笑）。でも、バラエティのクレイジーな姉ちゃんが激推しする『シカゴ』だったら間違いないんじゃないかなと思います。こうしたドロドロした感じのストーリーって、関西のみなさん好きなのでは？と思うので楽しみです（笑）」

――ブロードウェイのリバイバル版初演から27年。今も上演されている作品の魅力は？

「ストーリーがとってもわかりやすいんですよ。それと“オールザットジャズ”など番組のBGMとかで聴いたことのある名曲がいっぱいあって、生演奏。バラードから激しい曲まで、流れのバランスがすごくいい。もちろんブロードウェイ仕込みのダンスと振付も。体の筋肉の細かい動きは、どれだけこのために踊って来たかよくわかります。演出もおもしろくて、ひとつの枠の中が刑務所や裁判の場になったりする舞台で、1920年代の匂いが伝わって来て、すごくカッコイイ。私のお気に入りは1人がいろいろな役に入れ替わっていく裁判のシーン。そしてエンディングの華やかさ。時代ならではの魅力的な衣装も、シンプルでありながらとってもセクシーで、フェロモンむんむん、色気に満ちてます（笑）」

――見逃がしてほしくないポイントは？

「舞台ならではのみんなの汗や息遣い、その熱を是非観てほしいです。エンターテインメントは生が一番！そして生の舞台は、情熱とハングリー精神がとても大事。多分、どんな職業の人でも、心の中で『成功したい』って願っていると思うんです。やる気になると思いますよ、この舞台を観ると（笑）。前情報がなくても楽しめる、いろいろな発見もある。そして、もしかしたら今一番足りていないパワーをもらえる。ただ、大阪の人はみんなパワフルですよね（笑）」

――海外ドラマ『glee／グリー』の先生役で日本でも人気のブロードウェイ・スター、マシュー・モリソンが敏腕弁護士役で『シカゴ』デビュー。彼の魅力を教えてください。

「映画も舞台も出来る方って、実は意外といないんですよ。で、まず、もちろんルックス。やっぱり敏腕弁護士はルックスが良くないと（笑）。そして歌唱力は何も言うことはないです。オーラも素晴らしい。だから彼の『シカゴ』デビューが観られるのはすごくうれしいです。有名なミュージカル作品にほぼ全部出ているので、緊張の『シカゴ』デビューではなく、安定感のある素晴らしいパフォーマンスが観られます。みなさん、マシュー・モリソンに是非、惚れてください。私はもう惚れています（笑）。あ、大阪公演中に私が観に来たら会えるかな。会いたいです！」

――楽しみにされているお客様へメッセージをお願いします。

「今、世の中で人とちゃんとつながって支え合うことが、とても大切だと私は思っています。この作品のテーマもそう。自分の魅力を最大限に出しながら『よぉし！』ってのぼっていく。小さい頃はさまざまな夢を見てたけど、どこかでその夢を捨ててしまって『もういいや』って思ってる人が、すごく増えていると感じています。その、ちょっと足りなくなったハングリー精神を『シカゴ』からもらえます。あなたの明日を明るくしてくれるミュージカルなんですね。自分が30代の時に観た『シカゴ』、50代で観た『シカゴ』。長年何度も上演してきた作品を観ると、その時々で印象が変わり、20年間生きて来た自分の変化がわかって自分自身と対話ができる。それが、私がエンターテインメントを素敵だなと思うところです。だから私は1回観ると来年も観たいと思う。いつまたこの舞台が観られるかわからないこと、私たち数年前に学んだと思います。エンターテインメントを笑顔で楽しめるようになった今、行かないでどうする！って感じですね。かっこよく、いい姿勢で出ましょう、オリックス劇場を！」

取材・文／高橋晴代
撮影／福羅広幸

大阪公演

｜日時｜2024/04/18(木)～2024/04/21(日)≪全6回≫
｜会場｜オリックス劇場

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