2024/3/5
インタビュー
――昨年の『LIVE SDD 2023』で、SOPHIAの数ある楽曲の中から『夢』を選ばれた理由は何でしょうか?
「飲酒運転の事故の被害者はもちろん、そのご家族も悲痛な思いをされるだろうし、誰も幸せにならない。加害者側も同様だと思います。…飲酒運転は絶対にしてはいけないという前提ですが、誰かを傷つけようと思ってしたことじゃないかもしれない…。だけど、<自分への甘えがたくさんの人たちを傷つけてしまうことになるんだよ。だからやめましょう>と『LIVE SDD』は飲酒運転撲滅を音楽を通じて強く伝えています。これは、自分以外の誰かに対しての愛情というか。『自分の人生だけど、1人で生きられるわけじゃないし、全てが自由になるわけでもない。皆つながっているんだよ』ということをメッセージしていると思います。そして、このイベントの最後に、オーケストラとのコラボレーションで演奏するとなったので、僕は、『夢』という曲を選びました。『客席にいるあの頃の自分、のようなあなた』を見つめて詩っているんです。『LIVE SDD』の誰かを思って気持ちを届けようとする主旨と、歌詞の内容的に1番テーマとして合っていると思い、選曲しました」
――『夢』は、2010年の大阪厚生年金会館大ホール(現・オリックス劇場)としての最後の公演で、ラストを締め括る曲として詩われていたのが印象的でした。SOPHIAにとっても大切な曲ではないでしょうか。
「そうですね。『僕らが今ここにいるのは目の前にいるオーディエンスがいるから、支えてくれた多くの人がいたから、大切な場所があったからですよ』ということを、ちゃんと表現できる曲。空間全部が僕たちの生きる希望や夢になるし、ポジティブに前に進んでいくんだという気持ちを生んでくれる曲なので、そういう時に詩っていますね」
――3月の公演では披露されるのでしょうか?
「今回のキッカケになった曲なので、もちろんやります。前回+αで素晴らしい仕上がりになっていると思います」
――公演まで1ヵ月を切りましたが、今は全メニューとアレンジが決定した段階だそうですね。
「僕と都(啓一/Key)とマエストロの3人で、2ヵ月間SOPHIAの楽曲に向き合い続けました。クラシックアレンジに関してはマエストロが中心になって、その過程の中でアレンジを聞かせてもらうんです。『これはこういう意図でこうしているよね』というマエストロから確認があったり、『この楽曲のここは絶対守りたいところです』というやり取りをしながら、どんどん積み上げてくださって。」
――実際に生音を合わせるのはこれからだとしても、今のところの手応えはいかがですか?
「本当に全曲がすごい跳躍をしました。『やば! こんなに素晴らしいんや』っていう。ここからまたパワーアップすると思いますし、当日はミラクルが生まれる気がします。絶対にハンカチは持ってきてほしい。音楽ってそれぐらい人の心を震わせるんですよね。その感動は確実にあります」
――当日が本当に楽しみですね。
「はい、このプレミアムシンフォニックナイトでは、SOPHIAを支えてくれる人たち、SOPHIAを求めてくれる人たちに、新たなものをプレゼントできればと思っています。そして、バンドのライブが見たいよという方も楽しんでいただけるパートもありますし、逆にバンドだけの演奏は…と思われるような、例えばファンの方のご両親の世代の方やSOPHIAの楽曲に初めて触れる方にも来ていただけたら嬉しいですね。未就学児童も入場できますし、幅広い世代の方の心に響く、心地良い音と詩の中に癒される瞬間を創れるんじゃないかなと思っています」
取材・文=久保田 瑛理
SOPHIA Premium Symphonic Night
in 大阪城ホール
|出演|SOPHIA / The Symphonic Orchestra
|日時|2024/03/10(日) 17:00
|会場|大阪城ホール
▶▶公演詳細
▶▶アーティストサイト