詳細検索
  1. ホーム
  2. KEPオンライン
  3. 【佐藤アツヒロ】舞台化第3弾にして打ち立てる「サガステ」という新ジャンル
詳細検索

KEP ONLINE Online Magazine

【佐藤アツヒロ】舞台化第3弾にして打ち立てる「サガステ」という新ジャンル

2024/2/28

インタビュー

「サガ」シリーズ35周年記念公演 『SaGa THE STAGE~再生の絆~』

『ロマンシングサガ THE STAGE〜ロアーヌが燃える⽇〜』(2017)、『SaGa THE STAGE〜七英雄の帰還〜』(2018)に続く、ロールプレイングゲームの金字塔「サガ」シリーズの舞台化第3弾、『SaGa THE STAGE~再⽣の絆~』大阪公演がまもなく幕を開ける。

スマートフォン向けRPG『ロマンシングサガ リ・ユニバース』を舞台化、ゲーム本編では描かれなかったポルカ編の「その後」を描いた本公演。さらには第2弾の続編も物語に盛り込み、舞台でしか観られない世界を構築する。前回に続き、ノエル役で登場する佐藤アツヒロが本公演の魅力を語った。

――『SaGa THE STAGE~再生の絆~』はどんな舞台になりそうでしょうか。

松⽥凌くんを主演に迎えた、「サガ」シリーズの舞台化作品第3弾で、今作はよりゲーム色が強くなり、ファンタジー度、エンタテインメント性、ショー要素もさらに厚くなった楽しい舞台になっています。第2弾の『七英雄の帰還』は僕が演出したのですが、その時は第1弾よりも演劇に近いものにしたいという思いがありました。第3弾はとちぼり木さんの脚本・演出で、ショー要素が増えて、土屋アンナさんの歌がめちゃくちゃかっこいいです。三浦涼介さんもめちゃくちゃかっこいい。出演者は総勢29名で、ゲームのキャラクターがバンバン出てきます。僕はノエルという1役ですが、1幕と2幕で役が変わる人も多くて。キャラクターがたくさん出てくるので、ゲームファンの皆さんにも楽しみにしてほしいです。

――キャラクター以外にもゲームの世界観がより色濃く出ている演出はありますか?

バトルシーンでは、技や魔法の名称をいちいち言って繰り出します(笑)。僕も登場してすぐにバトルシーンがあります。前回の倍ぐらい映像を使って、技をドーン!と見せているので、その場でゲームをやっているのではと錯覚を起こすぐらい、キャラクターが目の前で動いていると思います。もちろん、ゲームを知らない方も楽しめます!

――演出を務めた第2弾と同じノエル役ですが、とちぼりさんの演出になり、同じノエル役でも何か新鮮味などはありましたか?

シリーズとはいえ、違う作品で同じ役を演じるのは初めてなのですが、6年ぶりのノエルが新鮮でした。しかも、『リ・ユニバース』と『七英雄の帰還』の続編、さらにその先の七英雄のことも描かれていて、舞台作品で続編ができることがすごく楽しいです。演出面でのノエルは、もう出来上がっているので、そのノエルにこの先、何が起こって、どうなっていくのか。そこは演じていても楽しいですし、「ノエルがこうなっていくのか…」とか、「七英雄がこういうことになって、こうなるのか」とか、そういうところも観てほしいですね。

――この作品のためにトレーニングをされたのでしょうか?

トレーニングは47歳ごろから始めています。それは50歳に向けてやるようになったのですが、ジムに行ったり、筋トレをして体作りをしていたので、50歳になった今も大丈夫です!バンバン動いてます!(笑)。

――稽古中、若いキャストから触発されることもありましたか。

ありました。松田くんと三浦くん、中村誠二郎くんと伊澤彩織さんの5人でバトルシーンの稽古をした時、誰も息が上がっていないんですよ。「いや誰も上がってない!」と思って僕も我慢しました(笑)。みんなはすがすがしい顔でバトルを終えているので、僕も負けないぞと痩せ我慢して、平気な顔をして頑張りました(笑)。

――では、佐藤さんのファンの方に注目してもらいたいポイントは、どんなところでしょうか。

やっぱりそのバトルシーンですね。前作は心情を描いた物語性が強かったのですが、今回はゲーム要素がより強くなりバトルシーンも多くなっています。稽古場にも毎回、着替え用のTシャツを6、7枚持参していました。そのぐらいとにかく動きます。(笑)

――佐藤さんにとってファンの皆さんはどんな存在ですか?

僕は22歳で光GENJIを解散して、それ以降は舞台でしかファンの方と会えない時期がありました。でも舞台は役を演じている僕で。現実には素の自分というものがいるわけだから、ファンの方との交流を求めていました。お会いする機会がほしくて。何でそう思ったかというと、20代後半ぐらいに「僕は何のために生きているのか」と考えたんですよ。そして生きるには仕事をしないといけない。じゃあ、この仕事は何のためにやっているのかと考えたとき、応援してくれているファンの方が喜ぶことをやらないでどうするんだ。ファンの方が喜んでくれることを一生懸命やりたいと思って。僕は、みんなが喜ぶことをやることで、生きている価値というか、存在価値を見出しています。

――このカンパニーの雰囲気はいかがですか。

みんな熱くなっていますね。みんなが自分のやるべきことをやって、次のシーンにつないで、つないで、そして最後まで行くという全員野球みたいな形になっています。メンバーには初参加の人もいるし、第2弾の『七英雄の帰還』から続投の方もいますし、和合真⼀くんのように第1弾からの復活組もいます。そういう面でも、まるで「サガ」シリーズの劇団のような、「サガステ」というひとつのジャンルが出来上がっているように思います。この『再生の絆』でも新しい何かが生まれる予感がしますし、ゲーム界、舞台界からも「面白いことをやっている」と思われたら嬉しいです。そんな作品にまた携わることができるのも嬉しいですし、この先につながればいいなと思っています。

TEXT:岩本和子

 

「サガ」シリーズ35周年記念公演
『SaGa THE STAGE~再生の絆~』

■世界観監修・脚本原案
河津秋敏(株式会社スクウェア・エニックス)
■脚本・演出
とちぼり木(株式会社スクウェア・エニックス)
■音楽
伊藤賢治

■出演
ポルカ・リン・ウッド:松田 凌

リズ・リン・ウッド:高槻かなこ
ジョセフィン・リン・ウッド/リアルクィーン・ジョー:七瀬恋彩
バートランド・リン・ウッド:岸本勇太

レオン:新田健太
シエロ(モール):原武昭彦
詩人:野村知広
マドレーン/リアルクィーン・カラミティ:伊澤彩織
シン・ドゥ/オアイーブの父:石橋直也
最終皇帝(女)/リアルクィーン・ヴェノム:御寺ゆき
ブラウニー/イェリク:大平峻也

イーヴリン/リアルクィーン・ラプタス:土屋アンナ
バルテルミー:三浦涼介

ワグナス/ゼノン・アウスバッハ:中村誠治郎
スービエ/イゴマール:平山佳延
ダンターグ:阿見201
ボクオーン:川田 祐
クジンシー/ルートヴィッヒ:和合真一
ロックブーケ:宮崎あみさ

ノエル:佐藤アツヒロ

ジェラール:及川崇治
ヴィクトール:湯田昌次
キャット:片田ミチル
ジン・ダーハオ:岡本麻海
ドルテ(魔女の娘):松野咲紀
ヘクター:松藤拓也
ターム:久保田浩介
ターム:望月祐治
ターム:白崎誠也
ターム:松岡 凜
ヴァルドー:園田玲欧奈

東京公演

|日時|2024/02/22(木)~2024/02/25(日)≪全8回≫
|会場|サンシャイン劇場

大阪公演

|日時|2024/02/29(木)~2024/03/03(日)≪全7回≫
|会場|サンケイホールブリーゼ

▶▶オフィシャルサイト

一覧へ戻る