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【インタビュー・小林私】不思議な魅力を持つシンガーソングライター

2023/7/7

インタビュー

小林私 東阪ワンマンライブ 「分割・裁断・隔別する所作」

メジャー第1弾アルバムリリース後のライブが決定!

自身のYouTubeチャンネルで昭和歌謡の雰囲気を持つオリジナル曲やカバー曲の弾き語り動画などを配信し、注目を集めてきたシンガーソングライター・小林私。6月28日に約1年半ぶり3作目のオリジナルアルバム『象形に裁つ』をキングレコードの新レーベル“HEROIC LINE”よりリリースした彼に、弾き語りを始めたきっかけや今回のアルバム、7月に行われるワンマンライブ『分割・裁断・隔別する所作』のことなどについて話を聞いた。

――KEP初登場になります。小林さんは弾き語りスタイルですが、音楽的なルーツは何になるんでしょう?

「ボーカロイドですね。ニコニコ動画からボーカロイドにどっぷり浸かり始めて、めちゃくちゃそればっかり聴いていたので、逆になんでアコギを持っているのか分からないくらいです(笑)」

――アコースティックギターを持ち始めたきっかけは?

「アコギ自体は高校2年生の時に組んでいた軽音楽部のバンドの中で『アコギの音が欲しいよね』みたいな話になって、エレアコを買ったことがきっかけです。実際はエレキギターを弾いていたんですけど、エレアコを弾いてみたらめちゃくちゃ面白くて。家で一人カラオケみたいにできるのがめちゃくちゃ楽しく感じて、そこからずっとアコギを弾くようになりましたね。弾き語りはネットに乗っているコードとかを見て始めました。曲を書き始めたのは高3くらいからで、『俺らもオリジナル曲を作りますか』みたいなことをバンドメンバーと言って書き始めたんですけど、結局、披露することは1度もなく(笑)。でも、そのあたりから曲を書くのは面白いなって感じていました。ただ、音楽を仕事にしたいなっていうのはもともとあまりなかったので、この現状は面白いです(笑)」

――今回、キングレコードの新レーベルからメジャー第1弾アルバム『象形に裁つ』がリリースされました。収録曲はYouTubeでも弾き語りで配信されていたりする楽曲ですが、アレンジャーさんの手によってポップスさや華やかさが増すなどサウンドの印象が大きく変わっています。これはそうオーダーされたのですか?

「オーダーはせずに、割と好き勝手やって欲しいという感じでした。アレンジのこととか音作りとか機械のことはよく分からないので、お任せしますっていう感じで(笑)。ただ、あまり投げっぱなしにするのはよくないので、ある程度リファレンスは出したいなと思いつつ、でもやっぱりあまり分からないので基本はお願いする感じにしていますが、僕はその作家さんの感じが出てくれたほうが嬉しいので。今回、白神さんは僕がデモで送ったアコギをかなり残してくださっているのが多くて。意外と今までアレンジが入っている音源で、僕がギターを弾いているのはほぼなかったのでそれは普通に新鮮でした。……新鮮も何も僕が弾いているやつなんですけどね(笑)。曲に関しては、どう感じて欲しいというのはなく、そこを言い始めたらキリがないので、解釈はある程度、聴いた人に委ねたいと思います」

――分かりました。さて、ライブも決まっていますが、どういう形態でされるんですか?

「弾き語りでやる予定で、終わってみたらアルバムの曲をやっていなかった、みたいなライブにしたくなってきました(笑)。実際にそれをやったことがありますけど、その時は終わったあとにその事実に気づいたので自分でもびっくりしました(笑)。個人的にはリリースしたばかりの音源はリリース音源で聴いたほうがいいと思っていますし、せっかくならライブ、特にワンマンライブだと久しぶりに聴ける曲のほうが嬉しいのかなと。最近の曲じゃない方がファンの人には優しいのかなって思っていて、実はそういうサービス精神もあります(笑)。それに僕の場合、音源の再現はしないので。弾き語りだからどうしてもアレンジ版の音源の再現はできないので、『アルバムのこの曲を聴けた!』というのはどうしても薄くなっちゃうだろうなと思っています」

――ある意味、ライブと音源ではまた違った楽しみができるということですね。

「そうですね。いろんなバージョンがあるのは豊かなことだと思うので、いろいろ楽しんで頂けたらなと思います」

――初めて小林さんのライブに来られる方もいると思うので、心得的なのがあれば教えてください。

「特に何もないですね。僕のライブはコール&レスポンスとかもないですし、手拍子も僕がつられちゃって分からなくなるからやめてもらっているんですよ。なので、本当にお客さんにしてもらうことは、来て頂く以上のことはないようにしています。以前、乙武さんが僕のライブに来てくれた時に、『何かを強要されることがないからすごく気が楽だ』みたいなことを言ってくださったことがあって。乙武さんは手を上げるとかができないから、そういう視点からも『精神的にバリアフリーなライブだ』って言ってくださって。僕のライブは“みんなで一体感を作ろう”っていうタイプとは逆で、僕が何かやっているのを見て帰るだけで、何かしてもらうとすれば拍手するくらいじゃないですかね。あとは無理して笑ってもらうくらいです(笑)」

――MCでどういう笑いの要素を入れようとしているんですか?(笑)

「僕の話は1回で100人に届くのではなく、100回言ってようやく100人に届くタイプなので、自分に向けて話しているなって思った時に笑ってくれれば(笑)。直近で読んだ漫画の話、最近読んだのは『ゴールデンゴールド』なので、多分その話はすると思います(笑)」

――分かりました(笑)。では最後にメッセージもお願いします。

「『インターネット大好き!』って書いておいてください(笑)。僕は基本、インターネットで活動しているんですけど、ネットを介すことで地域のボーダーというのはあまりない時代だと思っています。だから、例えば東京、大阪は遠くて行けないという人がいても、『俺はネットにいるよ』っていうのは伝えたいです。ライブというのは娯楽だと思っていますし、無理してくる場所ではないと思うので、無理せず、心身が健康な時に遊びに来てくれたらなと思います」

  

小林私 東阪ワンマンライブ
「分割・裁断・隔別する所作」

|日時|2023/07/15(土) 18:00
|会場|GORILLA HALL OSAKA

▶▶ 公演詳細

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