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【インタビュー】『エリザベス・アーデンvs.ヘレナ・ルビンスタイン -WAR PAINT-』明日海りお

2023/4/14

インタビュー

ミュージカル『エリザベス・アーデンvs.ヘレナ・ルビンスタイン -WAR PAINT-』

あの美しき明日海りおが女の戦い
『あの女!』と舞台で言い放つ!

元宝塚歌劇団花組の男役トップスターとして人気を博し、退団後も舞台や映像で幅広く活躍している明日海りお。今回、2021年のミュージカル『ポーの一族』以来となる舞台で2年ぶりの大阪、そして初めて京都に登場する。作品は2017年にブロードウェイで開幕し、華やかで美しい世界観が高評価を得たミュージカル『エリザベス・アーデンVS.ヘレナ・ルビンスタイン -WAR PAINT-』。今回、翻訳・訳詞・演出を人気演出家のG2が手掛け日本初演、明日海はエリザベスを演じ、ヘレナ役・戸田恵子とのW主演に臨む。20世紀前半の化粧品業界に革命を起こし、長年ライバル関係にあった創業者2人の情熱と波乱の人生を描くミュージカル。関西に長く親しんだ明日海が久しぶりに来阪、関西公演への思いを語った。

【久しぶりの大阪で】

「今日、久しぶりに大阪に来ることができてすごくうれしいです。やっぱり新大阪に着くと安心するというか、落ち着きますし、タクシーの運転手さんたちとお話するのも楽しいです(笑)」。キラッキラの笑顔から喜びが伝わる。ファンが待ち焦がれた、2年ぶりの関西公演。「宝塚時代、劇場や稽古のお見送りに通ってくださっていたのは関西の方が多かったので、やっとまた関西で舞台ができることをすごくうれしく思っています」。

【運命的な出会い】

明日海は今年、ヘレナ・ルビンスタインの“ブランド創立120周年プロジェクト”に起用され、記念ムービーの公開やトークイベントに参加。「そのお仕事と同じタイミングぐらいに、今回の舞台のお話をいただいて。役柄としては逆だったんですけれども、なんか運命的だなぁと思いました」。化粧品は2ブランドとも知っていた。「百貨店とかで見かけていました。宝塚の舞台の時に、ヘレナ・ルビンスタインのマスカラやリムーバーを使っていましたし、エリザベス・アーデンは緑の香水のイメージがすごくあって」。

【退団後、メイクが変わった】

男役から女優へ。「宝塚にいる時は、お化粧の仕方が今と全然違いました。なるべくシャープな顔に見せようとか、ふっくら感のないように、目もキリッとするようにとか。口紅も、なるべく血色がそんなにないものを選ぶみたいな。それが、退団して今度はピンクやコーラルっぽい口紅を付けるようになりました。一時期コスメにハマって、新作が出ると売り場にチェックしに行ったりして。でも、人気で予約しないと買えなかったり(笑)。女の人ってやっぱりコスメが好きですよね。流行りのブランドも変わるし、年齢によって肌の感じも変わったり。だから私は今、よりメイクをするのが楽しいです」。

【エリザベスとヘレナの戦いは】

“歴史に残る二大コスメブランドの戦い”とある、女同士の戦いは見どころのひとつだ。「台本を読み進めていくと、ドロドロというよりは激しい戦いだなと。芝居も楽曲と共にテンポよく進んで行くので、カラッとしていて、観ている方には気持ちがいいんじゃないかなという感じがします。互いにおとしめ合ったり、仕返ししたりとかありますが、湿っぽい感じではないですね。お互いが『あの女!』『引っ込んでりゃいいのに!』みたいな、高いテンションでいつもいるので、重ったるい感じはなくて。台本読んでいてすごく楽しいです。あと、すっごいパワーが必要だなって思いました。怒り続けることや怒りを蓄積するとか、あんまりないじゃないですか。『あの女、憎たらしい!』という思いを、この人たちは何年も抱えているんだと思うと、すごいなぁと」。

【音楽にも注目を】

「楽曲の感じは日常でフンフンって歌いやすいのとはちょっと違う。オシャレに作られているというか、トリッキーだったり。なので、体に入るまでは時間がかかるんですけど、覚えるとクセになってくる。そんな中毒性があるようなおもしろさがあります。バラードっぽいゆったりとした曲もあれば、会話していくようなミュージカルらしいナンバー、全員で歌う軽快なナンバーや豪華なナンバーもあったり。エリザベスとヘレナの持ち歌も感じが違うんです。ヘレナはユダヤっぽいかっこいい歌があれば、エリザベスの方は少し華やかな流れだったり、すごくバラエティに富んでいるのでだんだん楽しくなってきたところです」。

【戸田恵子との共演について】

幼い頃からアニメやドラマで親しんできた戸田との共演を楽しみにしていた。「戸田さんのヘレナのセリフを少し聴いただけで、素敵でパワフルでびっくり。ひとつひとつの語感がもう鮮やかで、わかりやすくて、すごく深みがあって感動しました」。面と向かって舞台上で言葉をぶつけ合うシーンのない戦い。だが、2人で一緒に歌う曲も多い。役は敵同士ではあるものの「ハモる時はお互いに寄り添って、よく聞かないと成立しない。だから作品を作る過程では戸田さんと手を取り合って協力しながらやらせていただく感じですね」。

【今作の課題】

「何を取ってもボリューミーです。セリフの量、ナンバーの数、表現しなければならないこと。企業のトップに立つ女性の人生の向き合い方や、老いていくことで揺らぎ、変わっていく心情などを表現しなければいけないので、もう本当に課題は山盛り。今までになかった分野なので、いろいろな想像を巡らせて、戸田さんのお芝居からテンポ感や醸し出される色のようなものを感じて表現することが課題です」。

【楽しみにしていること】

「舞台自体が久しぶりなので、お客様と同じ空間にいて、その日の舞台の雰囲気を味わえることが一番楽しみです。ライトを浴びて全身観ていただける。やっぱり私は舞台の空間が好きなので、それがとても楽しみです」。

【観てほしいところ】

「装置や美術、お衣裳など、美にこだわったオシャレな舞台に作ってくださると思いますので、ミュージカルファンの皆様には楽しみにしていただいて間違いないと思います。戸田さんとのこれまでになかった組み合わせも楽しんでいただきたいですし、日本では初演の作品なので、そこも是非楽しみにしていただきたいと思います」。

【大好きな京都のこと】

「外出が許されるならば、京都は行きたいところがたくさんあります。公演の最中は身体を休めがちだと思いますが、葛切りとか抹茶スイーツの美味しいお店とかに行きたいですね。それから京都の和食もいただきたいし(笑)。いろいろ調べておこうと思っています。どうなるかはわからないですが、夢を見ることだけはしておきたいです(笑)。」

取材・文=高橋晴代

 

ミュージカル『エリザベス・アーデンvs.ヘレナ・ルビンスタイン -WAR PAINT-』

■出演
明日海りお 戸田恵子
上原理生 吉野圭吾
朝隈濯朗 後藤晋彦 俵和也 井上珠美 河合篤子 罍陽子 小林由佳 原広実 彩花まり 美麗 吉井乃歌

■脚本
ダグ・ライト
■音楽
スコット・フランケル
■歌詞
マイケル・コリー
■翻訳 / 訳詞 / 演出
G2

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大阪公演

|日時|2023/05/27(土)~2023/05/29(月)≪全4回≫
|会場|森ノ宮ピロティホール
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京都公演

|日時|2023/06/08(木)~2023/06/13(火)≪全7回≫
|会場|京都劇場
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