2022/11/24
連載コラム
―全国6か所を巡る『きゅるちゃんの二毛作ツアー』が始まり、今回の更新はツアーファイナルとなるクラブチッタ公演の目前になるわけですが、まずはツアーの手応えを聞かせてください。
チバゆな「新曲やソロ曲は好評をいただいているので、あとは集客ですね!」
―明るく言いますね(笑)。
環やね「でも本当にパフォーマンス自体はレベルアップしている気がします」
―ソロの披露は不安を口にする方もいたと思いますが、実際、やってみていかがですか?
逃げ水あむ「最初が一番ど緊張しました。やるごとにちょっとずつ上達している感覚はあります」
兎遊たお「うん。緊張が解けてきてる。ほぼかぶせなしの生歌で歌ってますし、歌もマネージャーさんから褒められて、成長しているんだなと実感しました」
―しっかり歌えていると。しかし、いきなりかぶせの話が出るとは思わなかったです(笑)。
環「きゅるしてが特殊なだけで、一般的には禁断の話ですので! お客さんにかぶせのことを言っちゃう時もあって、それ言っていいの?って反応されることもあります(笑)」
―きゅるしてのみなさんは何でも自然に話すところがさすがだなと思います。ツアーで得られたものもありそうですね。
逃げ水「ツアーをするとやっぱり、遠くに住んでいて、会いたかったけど会えなかったという人が結構たくさんいて。名古屋、大阪はこれまでも何度か行ってますけど、ピンポイントだとタイミングが合わなかったりするじゃないですか。今回のツアーでは初めての人も多くて嬉しいです」
兎遊「嬉しかったのが、大阪のライブに初めて来てくれた人に普段の私の感覚で話したら、めっちゃファンになりましたと言ってくれて。大阪の人はすごく喋りやすいと思いました」
―普段通りの兎遊さんを受け入れてくれた。
兎遊「そうです。きゅるでは最初に決められたフレーズみたいなのがあって、私は『ばぶちゅ』だったんですね。そこから自分の性格をどうしようか悩んだ時もあって。私を赤ちゃんみたいだと思ってる人も多いんですよ。でも、大阪では、私がゲーム好きとか麻雀をやってるとかお酒飲めるみたいな話をしたら、めちゃファンになったと言ってくれて」
―フラットに接してくれるんですね。
兎遊「私のままを出していいのかと思って自信がついたのが大阪遠征でした」
チバ「知らなかった。兎遊もそういうことで悩むんだね」
兎遊「悩む。可愛いねと言われたらぶりっ子するしかなかったから。これからはもっと自然になります(笑)」
環「今回は地方ごとに代表メンバーが決まっていて、会場で流す音楽を決めたり、影アナをやったり、主にMCを担当したりしているんですね。それは私にとっても身軽と言いますか、みんなに任せられるようになったのも今回のツアーの成長じゃないかなと思います」
島村嬉唄「私は名古屋担当だったんですけど、影アナでめっちゃ噛みました(笑)。その日は不調すぎて、変なこといっぱい言っちゃった。挨拶の時も自分で何言ってるんだろう?ってなったし」
チバ「いやいや。そんなことなかったよ」
島村「でも、やねちゃんの負担を少しでも減らせたのならよかったなと思ってます」
環「ひとりひとり役割が決められていて、輝ける場があるといいよね。今日は私だから頑張るぞ、みたいな気持ちにもなれると思うんです」
―ツアーは移動や宿泊があるから、メンバーと過ごす時間も増えるじゃないですか。例えばホテルの部屋に集まって話し込んだりするんですか?
チバ「疲れすぎて集まらないです!」
逃げ水 「初めてのツアーの時はめっちゃ集まったよね。2回目は体調が悪くて早く寝ましょうって感じでしたし、今回のツアーは疲れて寝てます(笑)」
―1日2公演ですしね。
環「それに、10月末くらいから多忙だったんです。ハロウィン衣装で3回ライブをやったり、あむちゃんと兎遊ちゃんの生誕祭があったりで、かなりやることが多くて」
逃げ水「生誕祭のライブってほぼ自己プロデュースなので、内容とか演出を全部本人が決めるんですよ。衣装の調達とかグッズの制作もやって、さらにツアーの練習が並行していたので本当につらかったです(笑)。私は人よりもキャパが小さいので、日々何かしらの仕事をしながら色んなことが重なったことで、初めて本当にもう無理です、ってマネージャーにLINEしました」
チバ「私も生誕の時に送ったことある!」
環「みんな生誕の1週間くらい前になると、生誕やめたいって言います(笑)」
―追い込まれすぎている(笑)。
環「生誕はきゅるしての曲は数曲しかやらなくて、やりたい曲をカバーするんです。なので他のメンバーも新しくダンスや歌を覚えたりするし、生誕の当人は5曲とか新たに覚えたりするんですよね。それプラス、ハロウィンと普段の対バンイベントも相次いであって。そこにツアーのソロ曲と新曲の振り入れ、レコーディングも重なってきて、ありえん忙しさでした」
兎遊「よくやれたね」
逃げ水「10月に誕生日のメンバーが2人いて、11月2日からツアーが入ってるというのはやばかったね」
―生誕ライブってその人のお祝いのためにあるイベントじゃないですか。裏ではそんなに大変なものだったとは……。自分のプロデュースだったらなおのことこだわってしまうでしょうし。
兎遊「本当にそうなんです! 10月の生誕はやばかった」
環「昔はライブが月に2本くらいでそれぞれ別のお仕事をしていたりしたので、最近のハイペースに慣れてないのかもしれないです」
チバ「いっぱいライブがあるとこっちも違うことをやるし、今日はいつものステージとちょっと違ったね、みたいな感想も言っていただけるので、それは嬉しいことなんですけどね」
―話をツアーに戻すと、オフの時間はあったりするんですか?
チバ「みんなでちょっと早く集まって551を食べに行ったり、ホテルの温泉にみんなで入ったりしました。兎遊はいつも恥ずかしがって入らないんですけど(笑)。それは個人的に楽しい思い出ですね」
兎遊「私はひとりで残ってご飯を食べてました。恥ずかしいから絶対一緒に入らない」
―一緒に温泉に入ることで仲が深まったりすることもあるんじゃないですか?
逃げ水「きゅるしてはもはやその域を越えているので多分何も変わらないかも」
―ああ、そもそも仲が良いと。
環「きゅるしての人以外と温泉に入ったりしないので、それによってどういう効果が得られるのかもわかってないです」
チバ「でも、最初の頃は恥ずかしかったですよ。あむはバーンって感じで堂々としてましたけど」
逃げ水「はははは」
環「逃げ水さんは普段のお着換えの時も気にしないタイプなので」
チバ「初期の頃からずっと出してる」
―ずっと出してる(笑)。ともかく、兎遊さん以外はいつしか恥ずかしさもなくなっていったんですね。
兎遊「私は見られるのが恥ずかしいから無理。別にじろじろ見ないと思うけど、安全感がないというか」
環「例えば水着だったらどう?」
兎遊「無理。小学生以来着てない」
環「そうなんだ! でも、ひとりだけ連れていけないのが申し訳ないとかもないですね。じゃあ行ってくるわ、みたいな感じなので」
兎遊「逆に早く行ってくださいと思ってる(笑)」
―そうやってお互いを尊重しているのもいいなと思います。
島村「飾ってるメンバーがいないし、めっちゃ素のままでいられるのは本当に楽だなと思います」
―きゅるしての人柄のおもしろさがもっと知られたらいいなと思います。環さんがカラオケキャスを長時間配信したりするのはそれもあるんですか?
環「それはどちらかと言うと寂しいのがイヤなだけでして。今回のツアーはほぼチバゆなと寝てました」
チバ「お互い寂しがりやなので」
―さっきは疲れて集まらないと言ってたのに!
環「この連載の全部の記事で私が寂しがりやって書かれてるから(笑)。ひとり部屋だったけど、じつは一緒に寝てました……」
―(笑)。環さんとチバさん以外の3人はどうだったんですか?
チバ「嬉唄はスタスタ帰ります」
島村「休める時に休まないといいパフォーマンスできないので」
環「この人(島村)、めっちゃサバサバしてますよ!」
チバ「なんなら温泉もひとりで行こうとしてましたし」
島村「でも、断っても絶対に折れないんですよ」
環「私とゆなで電話とLINEの両方から誘いますから」
島村「私はお風呂が好きなので、長くなっちゃうから、自分が先に行ってあとからみんなが合流するとかを想像してたんですよ」
環「そうやってすぐひとりで動くんだから。お菓子配るから部屋に来てって言っても来ないしさ」
チバ「嬉唄は、前回のツアーでも『いいシャンプーあるから、ゆなの部屋に来なよ』って言っても来なかったです」
島村「シャンプーで介入してくるのがおもしろいわ(笑)」
―逃げ水さんと兎遊さんは?
環「あむは来てくれる寄りのどっちでもいい派で、兎遊は来てくれない寄りのどっちでもいい派」
逃げ水「私は誘われたら行く」
兎遊「私は粘られても行かない」
―それぞれグラデーションがあるんですね。なんだかんだ楽しんでいるようで何よりです。最後にツアーファイナルについて聞かせてください。
環「やるたびに新曲の余裕と自信も生まれていますし、ソロ曲の振り付けも続々とできているので、クラブチッタで今の完成形が見せられると思います」
チバ「きゅるしてメンバーの親族は3親等まで呼ぶので見たい人は連絡ください」
環「みなさんは友達100人連れてきてください。恥もなく言います。知り合いみんな連れてきて!」
島村「本当に頼みます」
―兎遊さん、意気込みはいかがですか。
兎遊「チッタでは全部で12公演やってきた私たちの……大集合?」
―集大成ですか?
兎遊「それです、集大成! 集大成が見れますので、ぜひ楽しみにしていてください」
逃げ水「大集合は可愛いすぎる」
環「チッタで大集合しましょう」
インタビュアー:南波一海