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【インタビュー】天才劇団バカバッカ vol.24「DADDY WHO?」木村昴

2022/10/12

インタビュー

天才劇団バカバッカ vol.24「DADDY WHO?」

ジャイアンの声優・木村昴が率いる
「天才劇団バカバッカ」関西に参上!

 最近、声優たちがその枠を超えてさまざまなジャンルで活躍、注目を集めている。アニメ『ドラえもん』で2005年からジャイアン役を務める声優・木村昴もその一人。『おはスタ』や『ヒルナンデス』などに出演し、今年は大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で大河デビューも。「声優の枠にとらわれず、やれることは全部やりたいタイプ」と言う木村は、7名の劇団員で構成する天才劇団バカバッカの座長でもある。2009年に結成して以来、東京でパワフルなドタバタコメディを上演し続ける人気上昇中の劇団だ。ちなみにこの劇団の名付け親は木村が師と仰ぐ、スネ夫役の声優・関智一。今回、木村が作・演出・出演を兼ねる劇団の代表作『DADDY WHO?』を引っ提げ、初のツアー公演で関西エリアに初登場する。公演を控えリモートでの取材会に臨んだ木村。「今が一番楽しい。充実しています」という彼が、今作の見どころ、劇団のモットーなど、あふれる思いをその舞台と同様に熱く語った。

【物語】

幼い頃に家を出て、最近ふらりと戻って来た父親が亡くなった。心の整理がつかないまま迎えたお通夜。その後に残ったのは見知らぬ7人の客。食い違い、二転三転する話の中で、意外な関係が次々と明らかになっていき。。。

【『DADDY WHO?』5回目の上演で関西初お目見え】

2015年に劇団の番外編で初演、16年に本公演で再演、17年の貸し切り公演を経て、今年1月に本公演。そして今回、5度目の上演で初のツアー公演に挑む。
「この作品は、バカバッカの代表作のひとつで、ワンシチュエーションのドタバタファミリーコメディです。見どころは、パワータイプのコメディがお腹いっぱい観られるところだと思います。アドリブの多さも売りのひとつで、本番になってみないとどうなるかわからないというところもあり、演じている僕らも楽しみで(笑)。今回は初めてのツアーで、今までに観ていただいたことのないお客様にもたくさん会えると思うので、気合入ってます!」

【進化する『DADDY WHO?』への思い】

もとは主演・木村、作・演出家の2人で作った劇団だった。その作・演出家が辞め、木村が初めて作ったのが『DADDY WHO?』。この本をもとに演出経験がなかった劇団員3人が各チームに分かれ、一から芝居作りに挑戦し公演したことが劇団の大きな転機になった。
「メインには僕が立っていますが、劇団員みんなで作品を作るというスタイルのきっかけになった作品で、劇団として思い入れが非常に強いんです。それと、初演当時から伝えたかったメッセージを詰め込めた作品でもあるので、何かあると『DADDY WHO?』をやってますね(笑)。何度も上演していますが、ウケなかったネタの入れ替えなど、公演のたびに毎回ブラッシュアップしていっています。最初は7人だったキャストが、少しずつキャラクターが増えて今は9人。今回はツアー公演バージョンで新キャラも登場します」

【ゲストにキラキラ真っ只中の篠崎彩奈(AKB48)】

客演の1人は、映像で活動する元自衛官の俳優・森谷勇太。バカバッカでの初舞台以降、毎回客演しているが劇団員ではない。「劇団員よりおもしろかったりする(笑)」という劇団に欠かせないメンバーだ。そして今回はAKB48の現役アイドル、篠崎彩奈もゲスト出演。
「バカバッカに今までなかったフレッシュな存在、アイドルの方のキラキラしたオーラが欲しくて。以前に舞台を拝見して、役によってはファンの方にも今まで観たことのない篠崎さんをお見せできるんじゃないかという自信があったので、お願いしました」

【今、なぜツアーへ? そしてなぜ栗東へ?】

「劇団の歴史上、一番少人数で出来る公演」はツアー向きでもある。初ツアーの今回は、札幌と福岡、そして滋賀県栗東市の栗東芸術文化会館SAKIRA(さきら)中ホールで上演。
「今までも地方からお越しくださるお客様方は非常に多かったんですが、今のご時世で『なかなか東京行きが叶わない』『行きたいけど我慢する』というお客様がとても多くて。なんか今、みんなに東京に来てくれって言うのはあまり親切じゃないなと。それならこっちから行こう、という思いでツアー公演を決めました。全国ツアーに行きたいけど3都市に絞って、北と南と真ん中の関西に。で、大阪、京都、名古屋の人たちも来られる、みんなの待ち合わせ場所な感じで滋賀がいいんじゃないかと思ったんです」

【劇団のモットーは『笑っていただきたい一心』】

バカバッカは「笑っていただきたい一心」という強い信念を持ち、上演を続けている。
「せっかく劇場に足を運んで観ていただくわけですから、僕らのモットーは『笑っていただきたい』ということ。さまざまな演劇がある中でも特別に僕たちは笑ってほしい、そして安心してハッピーエンドを迎えられる、気持ちよく終えられる演劇を追求しながら、ずっとそんな公演にこだわって作って来ました。目指すべきは、誰が観ても笑える、誰が観ても楽しめる、そんなお芝居です」

【舞台が楽しい。声優ですが、何か?】

声優として活躍しながら舞台に立ち、24回も上演。その舞台の魅力はどこに?
「ベタですけど、ライブ感。さらにはお客様と同じ空間を共有するというのが最大の魅力なのかなと思っています。僕は、いろいろなエンターテインメントの中から自ら選び、足を運んで観に行くのが楽しい。客席の周りの人たちの空気や、照明が暗くなって音楽が盛り上がっていくところにワクワクしますね。演劇を観たことがない人にも、言葉で言い表せない楽しさが劇場にはあると思うので、一回観てそれを体感してほしいなと思います。だから、『笑ってもらいたい一心』というモットーの裏には、難しいことをやらないから、演劇詳しくなくてもとりあえず一回来ちゃいなよ、みたいな思いもあるんですよ」

【お客様へのメッセージ】

「僕らから会いに行くので『よかったら遊びに来てよ』っていう感じです。明るく楽しい気持ちになっていただけると思います。難しいこと考えずに、友達に会いに行く気分、楽しいところに遊びに行くような心持でお越しくださったらうれしいです。滋賀で、元気盛り盛りで公演をお届けしたいと思いますので、是非楽しみにしていてください!」

取材・文=高橋晴代

天才劇団バカバッカ vol.24「DADDY WHO?」

■出演
木村昴 レノ聡 赤間直哉 野村龍一
津賀保乃 うみぐちうみ 平井杏奈
森谷勇太 篠崎彩奈

滋賀公演

|日時|2022/11/05(土) 13:00
    2022/11/06(日) 18:00
|会場|栗東芸術文化会館さきら 中ホール
▶▶ 公演詳細
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