今年は「元気な怪談、明るい怪談」で新境地を切り拓く！

一夜限りのオールナイト公演として1993年にスタートし、今年で30年連続公演となる「稲川淳二の怪談ナイト」。これまでの周年公演は、過去の名作やファンからリクエストのあった作品で構成されることが多かったが、今回のツアーでは書き下ろしの新作が披露されるとのことでファンにはたまらない。

「今年も4月5月に茨城県の工房にこもったんですが、いつもなら4月の終わり頃にいったん東京に4、5日帰って、それからまた工房に戻って作業していたんですよね。ところが今年は東京には帰らずで、昼も夜もぶっ通しで話をまとめたんですよ、ええ。おかげでむくんで顔つきも変わってしまったんですけどね～。今年もさらに進化・進歩した姿を皆さんにお見せできそうですよ」

工房でじっくりと練り上げられた今年の怪談の内容が、気になるところ。

「新作が7、8作仕上がったんですが、今年は元気な怪談、明るい怪談とでも呼びたくなるような、後味の良い話が多い感じですよ、ええ。怪談ってね、後味の悪い話だったらいくらでもできちゃいますからね。そうですね～今年は、まず一つは満月が地球に最も近づく“スーパームーン”にちなんだ話があります。それから、以前に披露した病院の怪談があるんですが、その話をA面とするなら、そのB面にあたるような話をね、しようと思っているんですよ、ええ。怖いんだけども、ちょっと笑えておかしくなるような、そんな話なんでね、期待していてください」

今年も例年通り、怪談約90分、心霊写真解説約30分の2時間構成となる。

「テレビ関係のスタッフたちが部屋にワーッと集まっている写真があるんですが、その部屋の消えているテレビのブラウン管に、気味の悪い表情を浮かべた男の子が映っているんです。何というのか、人の命を欲しがっているような、そんな悪意のある表情なんですよね～。他にも怖い写真を用意していますので、こちらもお楽しみに」

大阪公演は、ちょうどお盆のタイミングの4日連続公演に。

「私が舞台に登場すると、いろんな掛け声や歓声、拍手で賑やかに出迎えてくださるスタイルって、元はといえば大阪から始まったんです。大阪のファンは本当にノリが良いので、こちらも自然と気分が乗ってくるんですよね。それってね、裏方のスタッフも同じなんですよ。で、お盆に怪談ってねえ、やっぱり何だか良いじゃないですか。こんな機会だから、ご先祖さんを思いながら怪談を聞くのも良いでしょうしね。若い世代の方たちなら、お盆を意識するきっかけにしてもらえたらと思っているんですよ、ええ」

単に怖いだけでなく笑いの要素も多分に盛り込まれ、どこか懐かしくノスタルジックな気分に浸れるオンリーワンの話芸を、ぜひ会場で堪能してほしい。

TEXT：新子貴康

MYSTERY NIGHT TOUR 2022
稲川淳二の怪談ナイト
〜稲川怪談 30年連続公演〜

大阪公演

｜日時｜2022/08/12(金)～2022/08/15(月)≪全4怪≫
｜会場｜森ノ宮ピロティホール
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兵庫公演

｜日時｜2022/08/21(日)16:00
｜会場｜アクリエひめじ 中ホール
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奈良公演

｜日時｜2022/10/01(土)16:00
｜会場｜なら100年会館 大ホール
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