2022/7/22
その他
【吉田羊 メッセージ (助産婦 エリザベス)】
7/7に開幕して以降、こんなにもお客様の反応が毎日違う公演は初めてです。改めて、この戯曲の持つ多義性と力強さに感動しています。小さな陪審員室は社会の縮図さながら。人や立場、境遇を変えれば男女皆等しく時代を超えて当てはまります。首を傾げるようなこと、 胸の痛むようなことが起きている今の世の中でこの作品に触れることが、皆様にとって大切な体験になることを祈ってやみません。嘘とまこと、現実と妄想の向こうに透けて見える、今を精一杯生き、幸せを掴もうとする人々の姿にご自分を重ね、観劇後、ああでもないこうでもないと議論を交わして頂ければ幸いです。
【大原櫻子 メッセージ (殺人犯 サリー)】
男女差別、女性の身体ゆえの生理、妊娠、そして生と死、親と子、愛、、とても多くのテーマを孕んだこの作品への挑戦は、とても高い壁でした。スパルタ演出家、加藤拓也さんを筆頭に、約1ヶ月半に及ぶ充実した稽古と、約1カ月の東京公演を重ねてきました。サリーは囚人なので、陪審員にとっては“敵” のような存在ですが、実際演じる役者の私達は、手と手を取り合って、阿吽の呼吸を大切にしてきました。今の時代にこの作品を届ける意味を、常に自分の心に握りしめ、大阪公演にも臨んでいきたいと思っています。
那須佐代子 ⻑⾕川稀世 梅沢昌代 峯村リエ
⻄尾まり 大原櫻子 吉田羊 明星真由美
富山えり子 土井ケイト 那須凜 豊田エリー 恒松祐里
1759年、英国の東部サフォークの田舎町。人々が75年に一度天空に舞い戻ってくるという彗星を待ちわびる中、一人の少女サリー(大原櫻子)が殺人罪で絞首刑を宣告される。しかし、彼女は妊娠を主張。妊娠している罪人は死刑だけは免れることができるのだ。その真偽を判定するため、妊娠経験のある12人の女性たちが陪審員として集められた。これまで21人の出産を経験した者、流産ばかりで子供がいない者、早く結論を出して家事に戻りたい者、生死を決める審議への参加に戸惑う者など、その顔ぶれはさまざま。その中に、なんとかサリーに公正な扱いを受けさせようと心を砕く助産婦エリザベス(吉田羊)の姿があった。果たして、サリーは本当に妊娠しているのか?それとも死刑から逃れようと嘘をついているのか? なぜエリザベスは、殺人犯サリーを助けようとしているのか…。法廷の外では、血に飢えた暴徒が処刑を求める雄叫びを上げ、そして…。
舞台写真撮影=宮川舞子
シス・カンパニー公演
「ザ・ウェルキン」
■作
ルーシー・カークウッド
■演出
加藤拓也
■翻訳
徐賀世子
■出演
吉田羊、大原櫻子
長谷川稀世、梅沢昌代、那須佐代子、峯村リエ、明星真由美、那須凜
西尾まり、豊田エリー、土井ケイト、富山えり子、恒松祐里
土屋佑壱、田村健太郎 他
<声の出演>段田安則
|日時|2022/08/03(水)~2022/08/07(日)≪全6回≫
|会場|森ノ宮ピロティホール
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