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【取材レポート】「ボーイング・ボーイング」福田悠太(ふぉ~ゆ~)と室龍太がフランス発人気コメディで初共演

2022/5/11

取材レポ

「ボーイング・ボーイング」

フランスの劇作家マルク・カモレッティの大人気コメディに、福田悠太(ふぉ~ゆ~)と室龍太が舞台初共演で挑む。この作品は1960年にパリで初演以降、アメリカ版の映画もヒットし、舞台は日本を含む世界中で何度も上演。08年にはロンドンの演出家によってブロードウェイでリバイバル上演され、トニー賞を受賞した。物語の舞台は60年代のパリ。空港近くのアパルトマンに住む建築家でプレイボーイのモテ男・ベルナールを、旧友で女性とは縁のないモテない男・ロベールが田舎から訪ねて来て…。時代も言語も飛び越え、観客を爆笑の渦に巻き込むドタバタフレンチコメディ。稽古は中盤でこれから仕上げに向かう中、福田と室がリモ-ト取材で、作品の見どころや意気込みを語った。

21年の朗読劇『手紙』で、稽古の時間を共にした2人だが、違うチームで舞台共演はなかった。福田は室を「とてもいいヤツで、現場のムードメーカー的な感じ」、室は福田を「明るくて優しい人」と互いに好印象を持った。今回の舞台初共演に、福田は「いつか一緒に濃くやれたらと思っていたので、お話をいただけてよかった」、室は「また楽しく一緒にお仕事出来たらいいな」と喜ぶ。

福田は、田舎から出て来たモテない男という役柄だ。「僕、東京生まれの東京育ちでシティボーイなんですけど、皆からよく田舎くさいとか、運動神経が悪いからどんくさいとか言われるので、普段からモテないです。そういう意味では、普段の自分らしくいられるので、あまり気負いせず楽しめそう。これまでいろいろな方が演じられている分、インスピレーションを大事にして自分しかできない僕のロベールをやってやろうと思っています」(福田)。

片や室は、ドイツ人、アメリカ人、フランス人の国際線キャビンアテンダントの美女3人と時間差デートを楽しむ、女たらしのパリジャン役。「僕、まったくモテないんで、ほんとに真逆。こんなんですけど、実はもともと人見知りなので。それに基本的に普段から関西弁なのに、キザで標準語になるし。でも稽古に入って、自分が思い描いている爆モテとはまた違った感じなので楽しんでやらせていただいています。僕はすごく影響されやすいので、役作りでは誰かを参考にしたりせず、できるだけ僕なりのベルナール役をお届けしたいと思っています。普段とは真逆の僕を楽しんでもらえるといいな」(室)。

複数デートを重ねているベルナールだが、フライトスケジュールの変更で3人全員が同時間にアパルトマンに来ることになる…!? ここで大活躍するのが家政婦のフランス人・ベルタ。その重要な回し役を松本明子が演じ、しっかりと脇を固める。

また、劇中で何度もあるキスシーンも見どころ。「それがこの作品の特徴でもあると思います。キスシーンは僕たちの『ボーイング・ボーイング』ならではの新しい演出で、思った以上にポップで笑えて、『次のキスシーンが見たい』というぐらいに。キスシーンは、ファンの人たちにドキドキしてもらいたいですね」(福田)。ちなみに福田も室も、複数の相手を掛け持ちするスリリングな恋はなさそうだ。「ストレスかかることはしたくない」(福田)、「ウソついたらすぐに顔に出るので絶対できない」(室)、とのこと。

作品の魅力について福田は「第一印象は古典的なわかりやすいドタバタ喜劇みたいな感じで、スピード感とテンポで作って行く作品だなと思っていたんですが、読み進めていくにつれて国境を越えた笑いや男女間の滑稽さ、恋愛の素敵さも感じられるようになって、どんどん深みが増してきて。コメディは笑いを通して劇場が一体になるという楽しみ方がある。暗いニュースが多く、こういうエンタメが必要な時代だからこそ、今この作品をやることに意味があるなと思います」。

今回の『ボーイング・ボーイング』ならではのお楽しみも用意。「最後に、お客さんも含めてみんなで同じ振付で踊って、会場がひとつになって盛り上がれたらいいな、コメディの舞台を一緒に笑って一緒に楽しむ終わり方ができたらいいなと考えています」(福田)

関西の上演は京都劇場。室は地元・京都の出身で「すごく思い入れのある劇場」と言う。京都劇場の前身は、駅ビルに97年に誕生したシアター1200。杮落しは『ジャニーズ・ファンタジー KYO TO KYO』。「これを観てジャニーズに入りたいと思った、きっかけとなった劇場です。初めて立った時は感慨深かったし、今回また京都劇場に立てて、ご縁のある劇場だなと」。福田は意外にも京都での公演が初めて。「京都で初めてエンターテンメントできるのと、修学旅行の思い出が強くて正直ちょっと旅行気分でワクワク(笑)」。神社仏閣が大好きな福田、清水寺や河川敷のBBQに連れて行きたい「京都は庭」の室。が、今はコロナ禍のため、2人のお楽しみはもう少し先になる。

最後に皆様へのメッセージを。「僕、初めての京都公演です。これを機に初めて観に行こうかなと悩んでいる人がいたら、後悔させないので是非一度劇場に足を運んでいただきたいです」(福田)。「気軽に観に来ていただいて、笑って帰っていただきたいですね。あとは、京都劇場と言えば室龍太、と言われるぐらいの俳優になりたいと思います」(室)。

取材・文=高橋晴代

「ボーイング・ボーイング」

■出演
福田悠太(ふぉ~ゆ~)
室 龍太
大友花恋 飯窪春菜・愛加あゆ
松本明子

■作
マルク・カモレッティ
■演出
三枝孝臣

京都公演

日時:2022/06/03(金)~2022/06/05(日)≪全4回≫
会場:京都劇場

公演詳細はコチラ

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