詳細検索
  1. ホーム
  2. KEPオンライン
  3. 【取材会レポート】ブロードウェイミュージカル「ピピン」森崎ウィン
詳細検索

KEP ONLINE Online Magazine

【取材会レポート】ブロードウェイミュージカル「ピピン」森崎ウィン

2022/4/26

取材レポ

ブロードウェイミュージカル「ピピン」

森崎ウィンが「ピピン」初登場
ミュージカル×サーカスの世界へ

ミュージカルとシルク・ドゥ・ソレイユ出身のアーティストによるサーカスが融合したブロードウェイミュージカル「ピピン」が再演される。今回、主役のピピン役に選ばれたのはミュージカル界で活躍を見せる森崎ウィンだ。

「ピピン」は1972年にブロードウェイで開幕し、2013年に新演出版としてリバイバル。2019年に日本でもその新演出版を城田優主演で初上演した。「僕はミュージカルを普段、そんなに多く見るわけではないんですが、たまたまやっていたCMを見て、面白そうだと一人で行ったんです。終演後、知り合いに電話して、『ヤバかったよ!』と話さずにいられなかったほどの大興奮でした。当時はピピンを演じてみたいと思うよりも、優君すごいなと。ピピンと一緒に旅をしている感覚になって素晴らしかったです」と振り返る。ピピンをはじめ、彼を様々な冒険の世界へと導くリーディングプレイヤー役のCrystal Kay、ピピンの祖母をWキャストで演じる中尾ミエ、前田美波里らキャストが、驚くばかりのマジックやアクロバティックな技を披露する。「どうなっているのか種が全然分からなくて。中尾さんと前田さんは、70代であんなことができるなんて、ウァーッすごい!と本当に感動しました」

一国の王子ピピンが、生きる意味や幸福を探して国を出て、戦争や恋愛、田舎暮らしなど様々な体験をしていく物語。「僕も人生の目的とは何か常に考えていますけど、きっと死ぬまで自分探しの旅を続けるんじゃないかと思います。それは『ピピン』が描いている世界と同じかもしれない。今はこうだと思っても、数年先には変わったりするし、幸せの形や捉え方は時代と共に変わってきていると思うんです」

一国の王子を演じることについてはどうだろう。「家族や守らなきゃいけないものなど人間はそれぞれ抱えているものがある。ミャンマー出身の僕にとっては、その重みは祖国なんです。『異国で何か変なことをすると、ミャンマー人はこうだと指を差されてしまうよ』と両親から教わって、『僕はミャンマー人だからこうしなきゃいけないの?もっと普通でいたいのに』と子どものころは疑問に思うこともありました。良かったこともたくさんありますが、その責任の重さはピピンと同じだと思いますし、そこを膨らませながら、僕なりの王子と向き合っていきたいですね」

リーディングプレイヤー役で読売演劇大賞優秀女優賞を受賞したCrystal Kayが今回も続投する。「幕が開いて、リーディングプレイヤーがお客さんに話しかける瞬間に心をわしづかみにされました。あの役はケイさん以外は考えられないですし、本当に共演するのが楽しみです」と期待する。妖艶で少し不気味なリーディングプレイヤーが何者かは観客それぞれが解釈でき、物語の鍵ともなる。「僕はピピンの親友かなと思っていますが、『これやってみたら、あれやってみたら』と導きながら、最悪な道も選択させる悪役でもある。あえてピピンがどうなるのか分かった上で冒険させているような。性別を感じさせない魅力があるのも格好いいんです」

「シカゴ」「キャバレー」でお馴染みの、猫のように独特の動きがセクシーなボブ・フォッシースタイルのダンスも素晴らしい。「ミュージカルの世界に入ってからフォッシースタイルを知ったのですが、単純に格好いいなと楽しめた。それが歴史的なスタイルとして残る理由でしょう。えっ、難しいんですか?ヤバい、頑張んなきゃ(笑)」

「ウィキッド」で知られるスティーヴン・シュワルツのダイナミックな楽曲も注目だ。「50年前の作品なのに、現代にも通じるグルーブ感がある。僕が演じると決まる前から楽曲をよく聴いていたので、歌うとなるとテンションが上がりますね。R&Bやカーペンターズ風の曲もあるから僕には合うと思います」と頼もしい。今は早く稽古に入りたくて仕方がないという。「ギターは少し弾けるんですけど、弾かなきゃいけないシーンがあるし、サーカスやマジック、ダンスと覚えることがたくさんあって。その上、マジックの種明かしが分かると思うと(笑)、もうワクワクしますね」

昨年、ミュージカル「ジェイミー」でドラァグクイーンを夢見るゲイの高校生を繊細に演じた。「どの作品も今の僕と役がリンクしている部分がある。『ピピン』では僕の人生に必要で、欠けていたものがたくさん発見できそうです。それが作品とのご縁なのかなと思います」。そして、最後にしみじみとこう語った。「この世界情勢の中、エンタテインメントを楽しめている状況の今に、僕らも感謝しなきゃいけないと思います。それができていること自体が奇跡なんだということを。さらに舞台上ではマジックを含め、奇跡が起こる。その瞬間は劇場にいるお客さんしか立ち会えない。すごい確率の奇跡が起きることを感じてほしいです」

 

TEXT 米満ゆう子

ブロードウェイミュージカル「ピピン」

■脚本
ロジャー・O・ハーソン
■作詞・作曲
スティーヴン・シュワルツ
■演出
ダイアン・パウルス
■振付
チェット・ウォーカー (in the style of Bob Fosse)
■サーカス・クリエーション
ジプシー・シュナイダー(Les 7 doigts de la main)

■出演
森崎ウィン Crystal Kay 今井清隆 霧矢大夢 愛加あゆ 岡田亮輔  
中尾ミエ / 前田美波里 (Wキャスト) 高畑遼大 / 生出真太郎 (Wキャスト) 
加賀谷真聡、神谷直樹、坂元宏旬、茶谷健太、常住富大、石井亜早実、
永石千尋、伯鞘麗名、妃白ゆあ、長谷川愛実、増井紬 他

大阪公演情報

日時:2022/09/23(金・祝)~2022/09/27(火)≪全6回≫
会場:オリックス劇場

公演詳細はこちら

  

MORISAKI WIN -Dancing Charter Flight- OSA

日時:2022/05/03(火・祝)16:45
会場:COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール

公演詳細はこちら

一覧へ戻る