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【インタビュー】葉加瀬太郎 長年かけて丁寧に準備されていた30周年記念オーケストラツアー

2021/5/19

インタビュー

葉加瀬太郎

今年の振替公演への想いとは

デビュー30周年記念の2020年に開催される予定だったオーケストラコンサートが企画されたのが、5年以上も前の事だったという。


「マネージャーが『30周年にフルオーケストラでツアーをやりたい!』と企画を持ち上げてくれてね。でも、僕の求める完成度でオーケストラコンサートをやろうとすると、各地各地のオーケストラと前日にリハーサルをして演奏をするのでは無理なんですよ。やはり固定のバンドメンバーとツアーを周らないと出来ない。大体、ステージの上に50人くらいは上がるけど、その内の20人くらいの固定の選抜メンバーをまず決めて、そして、その彼らから各地で一緒に出来そうな現地メンバーを何年もかけて集めてもらった。そこからは、音楽監督と指揮者にまとめてもらうんだけど、このやり方は凄い大発明でしたね。だけど、僕と演奏するにはクラシックだけ出来る人では無く、ポップスも出来る人じゃないとダメだし、その上で、照明がフルにバンバン変わる中で、いつもの様に譜面を観れる人でないとやる事が出来ない。そうやって、ようやくメンバーを集める事が出来て、ホールも押さえられて、スコアも書けて、照明演出も作って、衣装など全ての事まで決められたのに、コロナ禍で開催が無理になってしまい、辛かったですよ…。去年は本当に心が折れてしまいましたね…」。


 常に毎年多くのコンサートを開催する中で、同時進行で5年以上もかけて企画したオーケストラコンサート。まさかの中止ではあったが、1年が経ち、2021年から振替公演として全国を周り始めている。


「大変だよね…。開催が出来るかどうかはスタッフに任せるしかないし、僕らは開催が決まったら動き出して、ベストを尽くすだけ。こんな中でも、ちょっとずつ前を向いていくしかない。まぁ、僕らの仕事は呼んで頂けたら、どこへでも行きますから。そもそも、コンサートツアーは移動遊園地ですしね。時間も労力も情熱もないとコンサートは出来ないし、1年延期になった事で、より他のコンサートスケジュールとも重なって大変になっていってしまう…。それでも、ここまで30年のキャリアを積んできたし、ここはベテランの意地の見せ所。中々、頭もチェンジが出来ない事もあるけど、そんな事は言っていられないし、何とか乗り切っていきたい。去年に中止が決まった時、『1年後は絶対にやろう!』と決めていたから、今こうやって再び動き出して、6月と7月に大阪、京都、神戸の開催が控えているのは嬉しいですよ。後は、祈るしかないし、絶対に開催が出来る事を信じて、全力を尽くしていくしかないよね」。

 

TEXT:鈴木淳史


INFORMATION

葉加瀬太郎 30th Anniversary オーケストラコンサート2021
~ The Symphonic Sessions ~


■大阪公演
2021/6/12(土)、6/13(日) フェスティバルホール(振替公演)

■京都公演
2021/7/2(金) ロームシアター京都 メインホール(振替公演)

■兵庫公演
2021/7/3(土) 神戸国際会館こくさいホール(振替公演)

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