2020/1/9
インタビュー
―――事務所を抜け、独立し新しい環境で出された1枚目のアルバム『By Your Side』、タイトル通り本当に寄り添うような優しい1枚ですね。
「レコーディング環境も変わって、僕たちが目指していた“音像”みたいなものをようやく形にできはじめた気がします。最初に『Music』の歌詞ができたんですけど、この歌詞を書き始める時から漠然と“聴いてくれる人に寄り添ったアルバムにしたい”というテーマがありました。『Music』の歌詞が完成した時、自分で『そうだ、そういうことなんだな』って思ったんですよね。それを言葉にすると『By Your Side』になりました」
―――10枚目のアルバムとして特別に意識したことは?
「楽曲の幅の広がりについては、メンバーそれぞれが意識したんじゃないかな。今まであえてデモを書くことはしなかったひなっち(日向秀和/Ba)が今回は初めてデモを書いてきたり。楽曲に対して持っているそれぞれの世界観を尊重することで、メンバーの個性が際立って、より楽曲の良い部分が普遍的なものになった気がします。だから今回はあんまり周りの評判は気にしていませんでしたね。1stアルバムを作ったような気持ちなのかな。『良いのできたからみんな絶対好きでしょ』っていう感じ(笑)」
―――対バンツアーを経て、いかがでしたか?
「今回の対バンは僕たちが純粋にリスペクトできるようなバンドを呼びました。Age Factoryは俺がやりたいって言ったんですけど、袖でライブを観ていて、『いつかAge Factoryがライブに僕たちを呼んでくれるようなことがあった時、今日のAge Factoryと同じこと、それよりも凄いことが出来るのか?』と考えました。当日自分たちのセットリスト変えましたからね。『もうちょっと攻めよう』って(笑)」
―――沢山の刺激を受けた対バンツアーを経て、いよいよツアーファイナルのワンマンライブですね。
「僕たち自らが呼んだバンドが、彼らの今持っている力、もしかしたらそれ以上の力を出して、僕たちのフィールドで僕たちのお客さんを“食う”じゃないですか。そしたら僕たちも“食い”なおさなきゃいけないんですよ。アウェーの状態でAge Factoryがお客さんを食うと、お客さんも『あ、今日はAge Factory勝ったな』って思うから。食うか食われるかの対バンツアーで、それを超えるようなライブをしなければいけない。ワンマンライブでは、そうしてビルドアップされたナッシングスを見せられるんじゃないかな。照明や舞台の魅せ方で、僕たちが求めている“作品性”も増すと思います。対バンツアーはいつもより肉弾戦だったので(笑)今回の対バンツアーは、正直ワンマンライブくらいのボリュームでやってたんですよね。今はそれを超えるセットリストをどうやって作ろうかなと考えています。ツアーとしてはファイナルだけど、これは始まりだと思っているので、みんなともっと新しいところに行けたらいいなと思っています」
TEXT:鷲野恭子(ヴエロ)
★LIVE INFORMATION
"By Your Side Tour 2019-20"
2020/1/18(土) 18:00
Zepp Osaka Bayside
公演詳細はこちら