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【インタビュー・小籔千豊】音と笑いの饗宴、4年ぶりに再開。新世代アーティストも多数集結

2023/8/24

インタビュー

KOYABU SONIC 2023

小籔千豊が主催し、3日間にわたって熱演が繰り広げられる「KOYABU SONIC」。音楽とお笑いを高密度で融合させ、今や日本を代表するフェスの一つとなっているが、2020年以降は新型コロナウイルスの感染拡大で休止に。4年ぶりの開催となる今回は、おなじみのメンバーから新世代まで多数のアーティストが集結。芸人もお笑いシーンの最前線で活躍する面々が揃い、例年以上の充実ぶりを感じさせる。出演バンドの一つで自身がドラムを務めるジェニーハイがツアーを控える中、開催に向けての意気込みを小籔に聞いた。

――4年ぶりの開催となる「KOYABU SONIC」(以下、コヤソニ)ですが、休止中は再開時のアイデアを考えてらっしゃったのでしょうか。

「もともと2020年は開催するつもりで段取りしていましたが、コロナ禍に突入したので早い段階で中止を決断しました。なので今回の内容は、新たに考えたというよりも2020年にやろうとしていたことがベースになっています。僕の好きなアーティストと、面白いと思う芸人に先輩・後輩問わず出てもらうのはこれまでと同じで、それ以外でも楽しめるアトラクションを用意できたらと思っています」

――コロナ禍を経ての再開ということで小籔さんとしては感慨もひとしおでは。

「わざわざ東京に行かんでも大阪でそれなりの音楽フェスが楽しめたらということでコヤソニをやっていますが、最近では関西でもフェスが増えてきてるでしょう。まだ僕らがやる意味あんのかなって、それはこの3年ぐらいずっと考えていました」

――再開しない可能性もあったと。

「僕の下ネタラップグループ(ビッグポルノ)を広めたいのがきっかけで始めたけど、それもなくなったので1度終わりにして。それから吉本新喜劇ィズというバンドを作って、よそのフェスには出られへんからという建前で再開して、こっちもメンバーに赤ちゃんが生まれたりして今は動けない。そうなるとなんのためにやるのかなって。今回でいえば、やっぱりジェニーハイの活動を広く知ってもらうのが大きな目的。僕の中でもジェニーハイの比重が大きくなってきているので、ここでちょっと花開くお手伝いができればええなと思っています」

――ジェニーハイは、ニューアルバム『ジェニークラシック』に伴うツアーが7月から始まります。コヤソニはファイナル直前ということで盛り上がりが期待されますね。

「前からジェニーハイでライブをたくさんやりたいって話はしていたんです。僕らの場合、これまでツアーで5ヵ所やってフェスが1〜2回、それでまたレコーディングというのが1年の活動サイクルでした。自分のドラムも5ヵ所目ぐらいで安定してくるけど、そこから間が空くとリセットされてしまう。それが嫌やから、いっぺんギュッと予定を詰めてやりたくて。メンバー全員忙しいから無理やろな〜と思ったけど、事務所やレコード会社のみなさんが頑張ってくれて、今回10ヵ所やらせてもらえることになりました。(中嶋)イッキュウさんやくっきー!は、『みんなでツアーバスに乗って移動したら楽しいですね!』とか言うてたけど、いや、そこは僕、新幹線で行きますって(笑)」

――今回のコヤソニは、スチャダラパーやサニーデイ・サービス、TOKYO No.1 SOUL SETなど、おなじみのメンバーに加え、ジェニーハイでもコラボされたyamaさんなど、コロナ禍以後にブレイクしたアーティストが多数出演されますね。

「僕はおっさん過ぎて若い人と話が合わないから、TikTokなどのSNSをなるべく見るようにしてるんです。そうしたら次から次へと新しいアーティストに繋がっていくじゃないですか。そこで、『この人ら、名前は知ってたけど、こんなに売れてはったんや』とか発見して。Awichさんや新しい学校のリーダーズさんなんかは『THE FIRST TAKE』で見て、来てくれたらお客さん喜ぶかなと思って声をかけさせてもらいました」

――普段からアンテナを張り巡らされて。

「そうですね。Kroiさんも最近、注目のアーティストということで初めて知って。前にも出てもらったおとぼけビ〜バ〜さんは、アメリカのコーチェラ・フェスティバルに出演した日本人バンドということでYou Tubeを探ったら、めちゃくちゃ格好良かった。そうやって気になるアーティストのライブを僕も見たいけど、なかなかその時間がない。じゃあ、もうコヤソニ来てもらおうということで出演が決まりました。石崎ひゅーいさんはうちの嫁、ちゃんみなさんは娘が大ファンということもあって小籔家全体の意向が反映されております(笑)」

――本当に全世代が楽しめるフェスになっていると思います。

「『僕の家族が行って楽しく過ごせるか』というのを基準にして、ご家族での来場に備えています。お子さん用のトイレや遊具も設置して、フードも僕ぐらいの年になるとガッツリ系はキツイので、あっさりしたものも用意しています。屋内やから雨風しのげて空調も効いてるし、ステージ間の移動もない。ほんま中年と女性、お子さんにやさしいフェスになってるので、そこは強調しておいてください(笑)」

――なおかつ、コヤソニほど生のお笑いや音楽に一気に触れられるフェスは他にないですよね。

「以前にも嫁のママ友がアーティスト目当てで来て笑い飯にめちゃくちゃハマったし、芸人目当てで来た人がお気に入りのアーティストを見つけたという声もよく聞きます。出演者の方からも『池乃めだかさんの歌で泣きました』なんて言ってもらったりして。芸人とアーティストが良い感じで引き合っているのが嬉しいですね」

――ご多忙な中、コヤソニの準備に加えてドラムの鍛錬も欠かさず、本当にエネルギッシュに活動されていますよね。

「今は1年の大半を東京で仕事して家族がいる大阪と行き来している生活なので、まあ忙しいですね。ドラムに関してはおっさんになってから番組の企画で始めたから、若者のドラマーには熱意・練習時間・体力でことごとく負けてしまいます。そこは、大舞台でライブができる環境、有名な先生に教えてもらえる人脈、それを実現するための財力という若者にはない3点を駆使して乗り切れるよう頑張っています(笑)」

TEXT:伊東孝晃

 

KOYABU SONIC 2023

|日時|2023/09/16(土)~2023/09/18(月・祝)
    9:30 open / 10:30 start
|会場|インテックス大阪 4・5号館

▶▶公演詳細
▶▶オフィシャルサイト

|出演|
【9/16(土)】
≪出演アーティスト≫
アイナ・ジ・エンド(ジェニーハイとのコラボ出演のみ) / indigo la End / カジヒデキ / ゲスの極み乙女 / サンボマスター / ジェニーハイ / DADARAY / DOPING PANDA / tricot / ニガミ17才 / ペリー・キー / ホフディラン / なかねかな※オープニングアクト

≪出演芸人≫
エルフ / お見送り芸人しんいち / 川畑泰史 / 麒麟・田村裕 / コットン / ZAZY / サバンナ八木 / さや香 / シャンプーハット / ずん / 滝音 / 田津原理音 / 男性ブランコ / テンダラー / なかやまきんに君 / 見取り図 / 今別府直之 / 爆乳三姉妹

≪ゲームエリア≫
あんない / 川畑泰史 / しょうじ / ちょっぱー / Pols / ぼぶくん / むーこにっく / ワイルドホーク / 新喜劇ランキング戦メンバー

【9/17(日)】
≪出演アーティスト≫
ano / 石崎ひゅーい / きゃりーぱみゅぱみゅ / クリープハイプ / コロナナモレモモ(マキシマム ザ ホルモン2号店) / ジェニーハイ / ちゃんみな(ジェニーハイとのコラボ出演のみ) / toe / yama

≪出演芸人≫
アキナ / エルフ / オズワルド / かまいたち / 川畑泰史 / 麒麟・田村裕 / サバンナ八木 / スーパーマラドーナ / そいつどいつ / 千鳥 / 天竺鼠 / 中川家 / ネルソンズ / ハイツ友の会 / ヒコロヒー / ビスケットブラザーズ / 藤崎マーケット / 矢野・兵動 / 魔族※オープニングアクト / 今別府直之 / 爆乳三姉妹

≪ゲームエリア≫
川畑泰史 / Zagou / スパガ / bykn / Minipiyo / 新喜劇ランキング戦メンバー

【9/18(月・祝)】
≪出演アーティスト≫
新しい学校のリーダーズ / Awich / EGO-WRAPPIN' / おとぼけビ~バ~ / キュウソネコカミ / Kroi / サニーデイ・サービス / スチャダラパー / ちゃんみな / TOKYO No.1 SOUL SET / バレンシアガ(千原ジュニア、小籔千豊、フットボールアワー)※オープニングアクト

≪出演芸人≫
エルフ / 蛙亭 / 川畑泰史 / 金属バット / サバンナ八木 / ダイアン / 天才ピアニスト / とろサーモン / ニッポンの社長 / フットボールアワー / ゆりやんレトリィバァ / 吉住 / ヨネダ2000 / ロングコートダディ / 笑い飯 / 今別府直之 / 爆乳三姉妹

≪ゲームエリア≫
川畑泰史 / キャプテンしょーた / LiaqN / 新喜劇ランキング戦メンバー

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