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浅田真央がペアプログラムに挑戦
すべてを乗り越えるショーに!

2022/12/22

取材レポ

浅田真央アイスショー「BEYOND」

2017年に現役を引退し、プロスケーターとして活躍する浅田真央。座長を務め、キャストの演出をはじめ、振付や選曲、構成、演出、衣装、グッズ製作も自らが手掛けたアイスショー「BEYOND」の全国ツアーが、現在開かれている。「いろんな表現を皆さんに見ていただきたい」という浅田の強い思いから、初めてペアで滑り、大人の妖艶な演技力とリフトやスロージャンプなどの技で観客を惹きつける。大阪公演に向けた合同会見では、アイスショーに込めた思いや、ペアの挑戦、競技とアイスショーの違いなどを語った。

――まず、今回のアイスショーについて聞かせてください。

「前回開催したアイスショーの「サンクスツアー」とは全く別のショーになっています。すべて新しいものをゼロから作り上げました。「BEYOND」は乗り越えるということがテーマで、いろんなことに挑戦して乗り越え、進化していきたいという思いが込められています。振付やスケーティングスキル、表情、衣装、映像、照明などすべてにおいて細かいところまでこだわり、妥協せずに作りました」

――真央さん自身がキャストを選んだそうですが、何を基準にしましたか。

「SNSで告知をして、動画審査やスケートリンクでの審査を行いました。即興演技の審査を取り入れ、その場で楽しく自信を持って堂々と表現しているスケーターを選びました」

――どのような構成になっているのでしょうか。

「最初は眠っていて、光を見つけ、いろんな世界に旅をして、乗り越えていくというストーリーで、私のアイスショーでは使ったことのない15曲の楽曲に乗せて表現します。今までのアイスショーの多くは、トップスケーターが集まり、自分のソロを1、2曲滑って、トップスケーターでつないでいくという構成で、滑る時間も多くてひとり5分ぐらいです。前回のアイスショー「サンクスツアー」もそうですが、誰もやったことのないショーにしたいと思いから、今回は私をメインに10人のスケーターで90分を滑り切ります。選手時代にトップに行けなかったスケーターでもとても美しくて素晴らしいスケーターがいる。トップでなくてもこういう場所で滑れるんだよというのをスケーターにも知ってもらいたいです。
また、私のチャレンジとして、ペアプログラムに挑戦しています。私はシングルスケーターでしたが、演目の中でいくつかパートナーと滑るので、そこも注目ポイントです」

――真央さんが大好きな浜崎あゆみさんのライブからインスピレーションを得たそうですね。

「中学生の時に浜崎さんのライブに行き、ああいうライブはフィギュアスケートにはないと感じました。自分が引退したらあんなショーをやってみたいと思い、中学生の時の夢が今につながっている感じです。クラシックバレエやミュージカル、オペラ、演劇など私が影響を受けたものすべてを合わせたのが「BEYOND」だと思っています」

――今回、難しかったところは?

「一番苦労したのはどの曲を使って、どこのパートを使うか、曲の編集作業が大変でした。また、キャストはシングルスケーターばかりなので、皆で息を合わせて滑るのにはとても苦労しました」

――オープニングはキャスト全員でジャズの有名曲「シング・シング・シング」に乗せて滑り、続く「アイ・ガット・リズム」でのキュートなダンスにもワクワクさせられました。選曲はどのようにしましたか。

「ジャズやオペラ、ミュージカルなど、いろんな曲をバランスよく選ぶようにしました。例えば「カルメン」は、私が現役の時に使っていた曲のパートではなく、使ってないパートを選んでいます。「白鳥の湖」も同じで、かぶらないように、つながりがあるようにしました。「BEYOND」というテーマソングも作っていただき、それも気に入っています」

――真央さんが現役時代に滑っていた「シェヘラザード」「白鳥の湖」を今回、パートナーとペアで滑ります。現役の時とはまた違った世界観ですね。

「パートナーの柴田嶺さんはペア経験があったので、たくさん教えてもらい、安心して身を任せることができました。最初から合わないということがなかったので、とても相性がいいんだと思います。特に「シェヘラザード」は一緒に作ったプログラムで、ふたりの結晶だと思っています。このふたつの演目は、パートナーがいてこその物語なので、表現がしやすく、皆さんにももっと伝わるんじゃないかと思います」

――競技とアイスショーの違いは?

「どちらも良さがあり、試合は闘う気持ちが一番強い。応援してくださる皆さんも祈りながら一緒に闘っています。アイスショーはお客さまも祈るのではなく、楽しみながら見ていただけると思います。また、ルールがなく、もうちょっとこのパートを延ばしたいとか、ああしたいとか自分が好きなことができるのが大きな違いですね。照明や映像、ロングドレスなどの衣装、小道具も使うので、スケートの世界の幅が広がりました。選手の時は自分と向き合うことが多かったですが、アイスショーはスケーターとスタッフで作り上げるので、やりがいと充実感があります」

――最後に関西の観客にメッセージをお願いします。

「関西の皆さんはいつも盛り上げてくれて、大きな拍手や皆さんの笑顔がとても印象に残っています。3月に開催される東和薬品RACTABドームは私が現役を引退した時の会場なので、思い出もあり、戻ってくることができて本当にうれしいです。毎公演、全員が120%の力で滑っていますので、皆さんが人生で忘れないような最高の世界をお届けします!」

取材・文:米満ゆう子

浅田真央アイスショー「BEYOND」

■キャスト
浅田 真央
柴田 嶺
田村 岳斗
今井 遥
小山 渚紗
中村 優
山本 恭廉
松田 悠良
マルティネス エルネスト
今原 実丘
小林 レオニー 百音

大阪公演

|日時|2023/03/04(土) 11:30 / 16:30
    2023/03/05(日) 11:30 / 16:30
|会場|東和薬品RACTABドーム
▶▶ 公演詳細
▶▶ オフィシャルサイト

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