来年に延期となった夏フェス「ジャイガ」。大型野外フェスの開催は断念したものの、「今だからこそ生のライブを届けたい」という想いからスピンオフイベントとして「THE BONDS 2020」の開催が決定した。音楽で繋がる「BONDS＝絆」を掲げたイベント名にちなみ、出演者たちに「絆」や「繋がり」について話を聞いた。第四弾は新世代のラッパーとして大きな注目を集めるRin音が登場。先輩アーティストとして数々のライブステージを経験しているMY FIRST STORYのHiroへリレーを繋ぐ。

第四回　Rin音

――まず、緊急事態宣言下の自粛期間はどう過ごしていましたか？
 

制作などの仕事も家でやることがベースになってしまいましたね。あと、僕はゲームが好きなのでゲームする時間は増えました(笑)。ただ、やっぱりライブが無いのは辛いですね。


 
――この時期だからこそ、仲間やファンとの絆を感じることは？
　　　

SNSを通じて応援や励ましの声をくださる人たちがいたのは嬉しかったです。自分の作品に共感してくれる人が大勢いることをあらためて実感しました。自分は間違ってなかったんだな、と。同じラッパー仲間の空音やクボタカイは以前から仲が良くて、コロナとは関係なくSNSで連絡取り合ってましたね。だいたいがくだらない内容ですが(笑)、やはりそういう仲間の存在はありがたいです。


 
――オーディオブランド「Soundcore」のプロモーションで、コロナ禍の中で積もった願いを込めた「夜明乃唄」という作品を作られていますね。
 

そうですね。コロナ禍でしたいこともできない日々が続いている中で積もった“願い”を唄にしました。また、一日も早いコロナ禍からの夜明けを願う気持ちも込めています。


 
――コロナという事態を経て、何か自分の作品に変化を感じることはありましたか？
 
コロナのせいで世の中では日常とは違う色々な事が起こってますよね。それについて考えていくうちに、あらためて“平凡な日常の大切さ”を感じたんです。それは今後の作品作りにも反映できたらと思っています。
 


――「with コロナ」時代、音楽の在り方は変化していくと思いますか？
 

音の作り方は変わると思います。もともと家でレコーディングするタイプなんですが、曲をデータで送れるありがたさを、あらためて実感しました。MIXしてくれる人が東京にいるので、作品作りは効率的にやれてたと思います。僕はアイデアが浮かんだらすぐに作品にしたいタイプで、オンラインならそれをすぐに実現できますから。


 
――出演が決定した「THE BONDS」はコロナ禍において人と人、音楽と人を繋ぐ新時代のライブ形式だと思います。久しぶりの生ライブへの意気込みをお聞かせ下さい。
 

ずっとライブが無かったからもちろん楽しみですけど、めちゃくちゃ緊張しますね(笑)


 
――今回のリレーインタビューでRin音さんに繋いでくれたのはビッケブランカさん。彼から「今一番コラボしたい人は？」という質問が届いてます。
 

ラッパーの皆さんとは一緒に曲を作ったりする機会があるんですけど、別のジャンルの方とコラボしてみたいですよね。今回の出演者でいうならVaundyくん。歳も近くて、ずっとチェックしてます。これを機にコラボなんて事もできたら！


 
――次にバトンを繋いでもらうのは、MY FIRST STORYのHiroさんです。聞きたいことはありますか？
 

ライブで緊張するかどうかを聞きたいです。僕は毎回緊張しちゃうんですけど(笑)。あとは、ファッションで気を遣ってること！僕は外で誰にも気が付かれないぐらいオーラないので、オーラが増すようなファッションを教えてください(笑)



 
TEXT: 宮本昭仁　

Rin音 プロフィール

1998年生まれ、福岡県宗像市出身のラッパー、18歳からラッパーとしてのキャリアをスタートさせるやいなや数々のMCバトルで優勝する実力を発揮。2019年7月に1st EP「film drip」を配信限定でリリースし、空音やクボタカイと並び新生代のラッパーとして注目を浴びる。その結果、YouTube チャンネル登録者数は8.5万人を超え総再生回数は1300万回を達成。今年2月にリリースした「snow jam」はSpotify国内バイラルランキング1位、Apple Music総合ランキング9位を獲得。6月10日には待望の1stアルバム『swipe sheep』をリリース。日常を気取らずに紡いでいくエモーショナルでメロウなラップは世代のリアルを描き出し、その人気は全国区となっている。
 


Rin音　オフィシャルサイト