来年に延期となった夏フェス『ジャイガ』。大型野外フェスの開催は断念したものの、「今だからこそ生のライブを届けたい」という想いからスピンオフイベントとして『THE BONDS 2020』の開催が決定した。音楽で繋がる“BONDS＝絆”を掲げたイベント名にちなみ、出演者たちに“絆”や“繋がり”といったテーマを軸に話を聞いた。第二弾は頑張る人々の背中を押す“パワーソング”が代名詞でもある3人組ボーカルユニット・ベリーグッドマンからRoverが登場。2日目、彼らの後にトリを飾るビッケブランカへリレーを繋ぐ。

第二回　ベリーグッドマン - Rover

――コロナ禍における緊急事態宣言下の自粛期間、どんな風に過ごしていましたか? また、この時期だからこそ人との絆を感じることはありましたか?

 
“あつまれ どうぶつの森”に夢中でした（笑）実は僕、自粛期間中にあえてSNSで発信するということをやめていたんです。今僕ができることは何もないんじゃないかなと思って。いつライブができるかもわからない中で、勝手に「音楽を卒業した」みたいな感覚になっていました。ライブ映像も全然見なかったし、音楽もほとんど聴かなかった。でもその分、音楽やライブがすごく愛しくなりました。メンバーやファンに対しても、今までこんなに人のことを愛しく思うことってなかったなって。

 

――全国高等学校野球選手権大会(以下：高校野球)の中止を受けて開催された阪神甲子園球場での無観客ライブには、沢山の人が励まされたと思います。
 

緊急事態宣言が発表された時、『僕にできることはない』と思いました。でも、高校野球の中止が決定した時、『僕たちが動くのは今だ』と思ったんです。僕たちはこの瞬間からもう一度、ミュージシャンとして、チームとして、車輪を回していこうと。皆の努力は必ず報われるし、僕たちがその一部を切り取って証明してみせる、という気持ちで歌いました。励ますというよりも、『毎日頑張ってくれてありがとう』と。その頑張る姿が僕たちにとってどれだけの希望になるか。僕たちが歌うことで皆の努力が少しでも報われたと思ってもらえたら嬉しいです。僕たちにとっても新たな原点になりましたね、あの日は。

 

――「with コロナ」によって、これから音楽の在り方はどんどん変化していきそうですね。

 
昔、車の中から映画を観る“ドライブインシアター”がすごく人気だったじゃないですか。コロナ禍でそれが復活しただけでなく、 “ドライブインライブ”も生まれたんです。でもこれって、ずっと昔に、コロナとか関係なく“楽しいから”人気になった企画なんですよね。僕も『新しい音楽の在り方を築く！』というよりは、もう一度原点に立ち返って、一番皆が楽しめる形を模索したいなと思っています。少人数でのライブになったとしても、僕たちは何本でもステージに立ちますし、とにかくライブをやっていきたいですね。
 

 
――『THE BONDS』はまさに “生のライブ”を通して人と人、音楽と人を繋ぐイベントになると思います。

 
大阪城ホールは僕たちにとってすごく縁深い場所。阪神甲子園球場でのライブを終えて、次に大阪城ホールに立てるというのは…すごく勝手な話なんですけど、僕たちのために道筋をたててくれているのかなと思うくらいで。出演させて頂けることに感謝しかないです。今だからこそ、このイベントが一粒の輝きとしてきらめきを増すはず。お客さんにはそういった想いや喜びを持って帰って、何かエネルギーに変えてほしいですね。この不安な日々を闘っていく皆さんは本当に強い。僕たちは今こそ芸術の力を表現し、発信していきますので、安心して毎日を生き抜いてください。



――出演者の中で交流のある方はいらっしゃいますか？

 
ビッケブランカさんはライブやメディアで共演していて、彼のことは作曲モンスター、そして天才だと思っています。出番も、僕たちがトリのビッケブランカさんへバトンを繋ぐ形なので、すごく嬉しいです！



――今回のリレーインタビューですが、Vaundyさんから「大阪のお客さんの沸かせ方と、ライブで緊張しない方法を教えてください」と質問のバトンを頂きました。

 
大阪の人は“押せ押せ”でいけば、いけます！（笑）心が折れないことが大切ですね。ライブ前はRed Bullを飲んで、翼をさずかってから挑みましょう！（笑）

 

――次にバトンを繋ぐのは、先ほどもお名前が挙がったビッケブランカさんです！聞いてみたいことはありますか？

この期間中に『あ、これは勝ったな』という曲ができたか、できてないかだけ！それだけ聞いておいてください！絶対できてるんで(笑)

 

 

ベリーグッドマン プロフィール

2013年11月に結成。Rover、MOCA、HiDEX の3人からなるボーカルユニット。2016年3月に「 ありがとう ~旅立ちの声~ 」でメジャーデビュー。3声の力強いハーモニーとラップ、秀逸なトラック、リリックが世代を超えた共感を呼んでおり、次世代を牽引するアーティストの呼び声が高い。「パワーソング」と呼ばれる応援歌は、彼らの代名詞であり元広島カープ(現ミネソタ・ツインズ)の前田健太投手や阪神の岩田稔選手をはじめ、多くのプロ野球選手の登場曲にも使われている。2020年8月、「2020 ABC高校野球パワーソング」に楽曲を書き下ろすことが決定。

ベリーグッドマン　オフィシャルサイト